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トヨタ・モビリティ基金、アラン・チューリング研究所と人工知能を活用した都市計画と交通流最適化に向けた共同研究を開始

一般財団法人 トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation:以下、TMF)は、英国に拠点を持つアラン・チューリング研究所(Alan Turing Institute:以下、ATI)と共に、人工知能を活用した都市計画と交通流最適化に関する18か月の共同研究を2018年5月から開始した。

同共同研究の目的である「人工知能による都市における交通流最適化」は、ATIにおける新しい人工知能研究の一つであり、複雑な交通管理システムを、従来型の静的なシステムから、多様な交通手段のリアルタイム管理が可能な、動的なシステムへの移行の実現を目指すものだ。

国連は、2030年には世界の人口の約60%が都市部に集中すると予想。大都市圏の人口増加に加えて、ライドシェアリングの普及や自転車の利用増加等の交通手段の変化、さらに交通流に大きな影響を及ぼす即日配送サービスの増加等に伴い、都市のあり方が変化している。

また、環境負荷の低減に向けて基準強化が進められているように、都市部で暮らす人々の健康維持のために、交通の混雑を管理する必要がある。

都市における交通管理や信号の制御は、これまで伝統的なモデリングや予測手法によって行われていたが、新しいニーズや、交通手段の変化に対応することが困難になりつつある。

しかし、最新の革新的なデータサイエンスの技術によって、都市や交通管理においても劇的な進歩をもたらす可能性がある。

同共同研究には、ATI以外にも、ケンブリッジ大学、マンチェスター大学から、数学やデータ相互作用の研究者やソフトウェアエンジニアらが、またTMFからはモビリティの専門家が参加し、加えて、データの提供者、未来都市を設計する行政担当者、大ロンドン行政庁の関連部署の専門家からも協力を得る予定だ。

目指す成果

  • 人工知能が組み込まれた交通信号制御システムの構築
  • シナリオ検証や、交通状況の監視・予測等を可能にする統合データ操作プラットフォームの構築
  • 交通事業者および都市計画者が活用可能な、様々なメカニズムの解明(例:渋滞や高濃度大気汚染地域の共有、問題の深刻化回避など)

実際の都市管理に加え、モニタリングと長期計画を組み合せることで、共同研究の成果は、今後の都市計画だけでなく、現状の都市の管理にも活用できる。

データ主導型の交通管理手法を取り入れることで、大気汚染の改善、エネルギー消費量削減、そして都市の収容力と耐久性を向上できる可能性がある。

TMFは、2014年8月の設立以来、豊かなモビリティ社会の実現とモビリティ格差の解消に貢献することを目的に、タイやベトナム、インド、ブラジルでの交通手段の多様化や、日本の中山間地域における移動の不自由を解消するプロジェクトへの助成のほか、障害者向けの補装具開発を支援するアイディアコンテストの実施など、世界のモビリティ分野における課題に取り組んでいる。

【関連リンク】
トヨタ(TOYOTA)
アラン・チューリング研究所(Alan Turing Institute)

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