ドコモと電気興業とAGC、5G時代を見据えてタイとシンガポールで国内通信機器の実証実験を実施

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、国内の通信機器ベンダーとの協創により、海外の通信事業者に対して国内の先進的な通信機器を販売していく取り組みを推進するため、アンテナメーカーの電気興業株式会社、およびAGC株式会社と、タイの通信事業者AIS、およびシンガポールの通信事業者StarHubと共同で、12月に実証実験を実施した。

同スキームは、ドコモがこれまで海外で培った経験とノウハウを活用して、国内の通信機器ベンダーが保有する技術や製品を、海外の商環境や法制度などを考慮しながら、海外の通信事業者に展開していく取り組みである。この取り組みが実現することにより、国内の通信機器ベンダーは自社の技術や製品を、海外市場へ円滑に展開することが可能になる。

同スキーム実現の最初のステップとして、電気興業が提供するメタマテリアル反射板を、AISの検証環境で同技術の有効性を確認する実証実験、およびAGCが提供するガラスアンテナを、StarHubの検証環境で同技術の有効性を確認する実証実験を実施した。

タイで行った実証実験では、AISの検証環境において電気興業が提供する反射波制御で容易なエリア拡張を可能とするメタマテリアル(※)反射板の有効性を確認するため、2019年9月に事前検証を、12月に実証実験を実施した。結果、5G基地局より照射されたミリ波帯電波を反射板により意図した方向に反射させ、反射した電波による不感地のエリア化を確認した。

各社の役割として、ドコモは実証実験の実施、電気興業はメタマテリアル反射板の提供、電波強度の測定、試験結果レポートの作成を行い、AISは検証環境の提供、実験のフィードバックを行った。ドコモと電気興業とAGC、5G時代を見据えてタイとシンガポールで国内通信機器の実証実験を実施

シンガポールで行った実証実験では、StarHubの検証環境でAGCとドコモが共同開発した、電波の送受信が可能なガラスアンテナの有効性を確認する実証実験を2019年12月に実施した。実証実験では、ビルの4階の窓ガラスに設置されたガラスアンテナから送信された電波の、地上レベルでの受信感度を測定し、現地の通信環境にアンテナが適合するか検証を行った。なお、現地ではドコモのシンガポール現地法人であるドコモアジアが実証実験のサポートを行った。

各社の役割として、ドコモは実証実験の実施、電波強度測定、試験結果レポートの作成を行い、AGCはガラスアンテナの提供、窓ガラス素材確認を担い、StarHubは検証環境の提供、実験のフィードバックを行った。ドコモと電気興業とAGC、5G時代を見据えてタイとシンガポールで国内通信機器の実証実験を実施

同実証実験を通じて、海外通信事業者のニーズを把握するとともに、現地当局による許認可、認証取得、商材の輸出入貿易管理などに関するノウハウを獲得した。

※ 電磁波の波長と比べて十分に小さな金属や誘電体を周期的に配列した人工物質。自然界の物質にはない特性を持たせることができる。

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