シャープ株式会社は、株式会社NTTドコモと連携し、災害時の広域監視利用を想定した5Gによる8K高精細映像のリアルタイム伝送の実証実験に成功したことを発表した。
本実証実験は、2021年3月8日〜12日の間、神奈川県横須賀市の「横須賀市ドローンフィールド」にて実施された。
テストフィールド内に実験用5Gネットワーク環境を構築し、ドローンに搭載された8Kカメラで撮影した地上の映像を、上空約60mから5Gを介して地上の8K対応テレビにリアルタイムに配信した。
映像配信に次世代技術のSRT(Secure Reliable Transport)を用いることで、途切れることのない安定した映像を表示することができたという。
また、地上に置いた市松模様(8cm角)のボードを、上空約60mと約40mの2地点から8Kと4Kで撮影。映像を拡大して比較・分析したところ、8Kは、4Kより高い地点からでも同程度の精細度で撮影できることに加え、一度の撮影でより広範なデータを取得できることが確認された。

現在、ドローンを利用した空撮は2K程度の画質で録画し、着陸後に内容を確認するものが一般的だが、この実証実験により、2Kの16倍の情報量を持つ8K映像データを、5Gによりリアルタイムに伝送できることが実証された。
今後、発災時における被災状況のタイムリーかつ広範囲な確認など、災害対策や防災用途での活用が期待される。
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