アンリツ株式会社は、同社が提供する5G NR モバイルデバイステストプラットフォーム「ME7834NR」が、Sony Semiconductor Israel Ltd.のチップセットを搭載したデバイスを用いて、非地上系ネットワーク(NTN)のIoT向け通信サービス「NB-IoT」プロトコルコンフォーマンス試験の検証を行ったことを発表した。
「ME7834NR」は、複数の無線アクセス技術(RAT)を搭載したモバイル機器の3GPPベースのプロトコルコンフォーマンス試験(PCT)およびキャリアアクセプタンス試験(CAT)用のテストプラットフォームだ。
Global Certification Forum(以下、GCF)と、ネットワークでの運用基準や携帯端末の認証試験の基準を定めている団体であるPTCRBにおいて、5G NRテストプラットフォームTP251として登録されている。
W-CDMA、LTE-Advanced(LTE-A)、LTE-A Pro、そして今回のNTNに加え、スタンドアローン(SA)とノンスタンドアローン(NSA)の両モードで5G NRをサポートする。
また、アンリツのOTAチャンバMA8171AやRFコンバータと組み合わせることで、Sub 6 GHz帯とミリ波帯の5G周波数帯もカバーすることが可能だ。
さらに、携帯電話端末とネットワークとの相互接続試験の仕様や認証プロセスを決定するGCFに加盟している企業グループ「CAG」会議において、3GPP RAN WG5(Radio Access Network Working Group 5)で検証済みのNB-IoTプロトコルコンフォーマンス試験のGCF承認を取得した。
この試験は、TS 36.331の基本要件に対応する3GPPのTS 36.523-1で、3GPPによって定義されている。アンリツは、この試験の定義に主体的に関わり、規格策定に貢献したとしている。
ソニーセミコンダクタイスラエル社のフランスGM兼システムエンジニアリング・ディレクターであるChristophe Flechelle氏は、「今回のアンリツとの協業はとても嬉しく思います。NTNの認証プログラムを確立することで、きわめて重要な衛星技術を追跡機器やウェアラブルデバイスに組み込む道を開くことができる。」と述べている。
アンリツ株式会社 モバイルソリューション事業部 事業部長の亀田圭司氏は、「LTEと5Gの次のステージと言われる3GPP Release 17において、NTNは、産業の垂直統合にて新たなユースケースと収益化の機会を提供する。
ソニーセミコンダクタイスラエル社との協業により、新機能の検証を支援することで、GCFおよびPTCRBでの認証取得を可能にし、新たなアプリケーションを実現するデバイスを市場投入できる。」と述べている。
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