株式会社AiTraxと株式会社Dots forは、ベナン共和国の通信未整備地域において、AiTraxの改良型メッシュWi-Fiと衛星通信地上局を使用した集落の通信エリア化のための実証実験を行った。
この実証実験では、ベナン共和国におけるインターネット環境の整っていない集落エリアに、衛星通信基地局を起点に集落内にメッシュWi-Fiによるブロードバンド通信エリアを構築するための開発、検証に取り組んだ。
インターネットとの接続には衛星通信を使用し、改良型メッシュWi-Fi親機を衛星通信地上局と接続。以降の子機にて通信エリア化を行う試験が実施された。
その結果、電波の到達を見える化することを可能とし、容易に構築できる電波可視化インジケータと全自動化されたプリセットファームによって、ITスキルを保有しない現地スタッフが従来型では数日かかる実証サイトの構築を、1時間程度で完了することができた。
同時に、広範囲にサービス提供可能なWi-Fiブロードバンド網の構築が実現できたことにより、インフラ途上エリアでの衛星通信地上局との組み合わせによるAiTraxのメッシュWi-Fiの有効性が確認された。
今後、AiTraxとDots forは連携を強化し、ソーラーシステムなどの簡易設置可能な電源ソリューションパートナーと協力し、アフリカ市場向けのハードウェアプラットフォームを使用した製品開発を進めるとしている。
また、南米地域や東南アジア地域への市場展開も目指すほか、国内市場では、建設、土木、インダストリアル、造船、地域防災の分野での普及を目指す計画だ。
なおこの実証実験は、アフリカ地域のデジタルディバイドの解消を目指すもので、総務省スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業ICTスタートアップリーグ2023年度の委託事業で実施されたものだ。
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