建設現場で施工ロボットや現場管理アプリなどのICT機器群を接続する際、インターネットデータ通信網が必須だが、「現場外からの光ファイバーケーブル配線」「現場内でのLANケーブル配線」「現場内各フロアでのWi-Fi基地局設置」に手間がかかることが課題となっている。
こうした中、株式会社竹中工務店は、建設現場におけるデータ通信網の完全無線化を実現した。
竹中工務店は今回、作業所における実証実験により、有線ケーブル配線を不要とし、Wi-Fi基地局数と設置手間を減らすことで、建設現場においてデータ通信網の完全無線化を実現した。
具体的には、建設中の建物屋上にStarlinkアンテナを設置して、建設現場内に無線インターネット回線を導入。外部からの光ファイバーケーブルの配線を不要とした。
また、60GHz無線通信装置「ecdi」を使用し、建設現場内での有線LANケーブルの配線や、工事の進捗に伴うケーブル盛り替えの手間を不要とした。これにより所要時間が、LANケーブル配線時間の1/2の30分となった。
さらに、免許不要でプライベートネットワークの構築が可能な「sXGP」を使用し、基地局数と設置にかかる手間を削減。所要時間は20分で、設置数は2基となった。
これらにより、データ通信網構築にかかる時間を約80%削減した。
なお、建物規模にもよるが、建築面積5,000㎡・20階建・利用期間2年を想定した場合、データ通信網構築にかかるコストを30%程度削減することができると試算しているとのことだ。
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