西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)と東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は、IOWN構想の実現に向け、通信ネットワークの全区間で光波長を専有するオールフォトニクス・ネットワーク(APN)の技術を用いて高速・大容量の通信を可能にする「All-Photonics Connect powered by IOWN」(以下、「All-Photonics Connect」)を、2024年12月1日から順次提供開始すると発表した。
「All-Photonics Connect」は、800Gbpsで接続するPoint to Point帯域保証・波長専有型回線を提供するものだ。APN IOWN1.0を含む高速広帯域アクセスサービスとして提供してきたタイプ1およびタイプ2に、新たにタイプ3およびタイプ4を追加して、APNサービス「All-Photonics Connect」として提供される。
具体的には、従来のAPN IOWN1.0の特徴である高速・大容量、低遅延・ゆらぎゼロに加え、以下の3つの機能を提供する。
一つ目は、高速・大容量通信の提供だ。Point to Pointの波長専有型100Gbps以上の回線として、最大800Gbpsの帯域まで拡充・提供する。
二つ目は、主要都市間の接続を実現する広域エリアでのサービス提供だ。提供エリア内の2拠点であれば、どこでもPoint to Point接続することができる。
三つ目は、提供構成およびインターフェースの拡充と低消費電力化の実現だ。
具体的には、APN IOWN1.0におけるOTU4のインターフェースでの提供に加えて、100Gbps品目、400Gbps品目におけるイーサネットインターフェース(100GBASE-LR4、400GBASE-FR4/LR4)へ対応する。
回線の終端装置をNTT局舎に設置することで、ユーザの拠点に設置する終端装置を不要にし、拠点の省スペース化・低消費電力化(両拠点で最大940W削減)に寄与する。
これらの特徴を活かし、「All-Photonics Connect」は大容量データ通信や、新たな利用シーンの創出に貢献する。
例えば、データセンター間ネットワークでの利用や通信キャリア等のバックボーンネットワークでの利用、高精細映像伝送やリモートプロダクション等の放送用途での利用、オンライン診療や遠隔手術など遠隔医療での利用などが挙げられている。
今後「All-Photonics Connect」は、順次提供エリアの拡大を図るとしている。また、2025年日本国際博覧会の夢洲会場においても「All-Photonics Connect」を提供する予定だ。
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