シャープ株式会社は、クラウドHEMSサービス「COCORO ENERGY」において、太陽光発電システムの電気を家電の運転に有効活用し、電気代を抑制する新サービス「ソーラー家電連携」の提供を開始する。
対応する家電の第1弾は、シャープが2023年11月に発売を予定している、シャープ製の無線LANを内蔵したエアコン「Xシリーズ」から利用することができる。
シャープはこれまで、「COCORO ENERGY」において、利用者の生活パターンや気象情報などから、AIが太陽光発電システムの余剰電力量を1時間単位で予測し、蓄電池の充放電を制御することにより、発電を有効活用するサービスを提供してきた。
今回、「ソーラー家電連携」ではこの仕組みを家電にも応用。独自のAIが各家庭の発電量と消費電力量を予測し、昼間に発電した電気が余るときは、快適な温度範囲内で通常よりわずかに強めに運転し、電気を有効活用する。

また、夜間など、発電が不足するときは、省エネ運転で消費電力を抑える。
こうした制御を行うことで、予冷や予熱効果による省エネ効果が得ることができる。
一方、余剰電力量が不足するときは、エアコンをゆっくり立ち上げることで設定温度到達までの消費電力量を抑え、設定温度到達後の安定運転時には常に省エネ運転を行う。

シャープ独自条件による試算では、エアコンの電気代を冷房運転時で約25%、暖房運転時で約20%抑制する効果が得られたのだという。
なお、利用には、シャープの会員サイト「COCORO MEMBERS」への登録および、クラウド連携エネルギーコントローラ「JH-RV11/JH-RVB1」が必要だ。また、スマートライフアプリ「COCORO HOME」のインストール、およびHEMSとの連携が必要となっている。
今後は、「ソーラー家電連携」に対応するシャープ製のAIoT家電を拡大していく予定だ。
さらに、他社製のインターネット接続対応家電や、すでに設置されている家電への対応も検討していくとしている。
なお、「ソーラー家電連携」をベースとしたシャープ独自の「Zero Energy Home」の構想を、11月10日から12日まで東京ビッグサイトで開催される技術展示イベント「SHARP Tech-Day」にて一般公開する。
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