住宅デバイス共創機構設立準備室は、住宅デバイス「ロボット床下収納」「自動配送ロボットポート」「ドローンポートエレベーター」の開発に着手したことを発表した。
現在、基礎技術の開発および設計を行っており、住宅、庭、公道、ロボットなどの条件を考慮したよりよい寸法や勾配、仕様を選定し、ルールづくりを進めていくのだという。
「ロボット床下収納」は、床下空間を活用した収納ソリューションだ。ロボットにより、床下へ荷物を降ろしたり、その後決められた場所に収納したりといった動作が自動で行われる。取り出す際も、同様に自動で荷物が床下から運ばれてくる仕様が構想されている。
居住空間と床下との間には、小型エレベータが設けられ、荷物の昇降を行う。床下に運ばれた荷物は、ロボット掃除機のような小型の荷物運搬ロボットによって運ばれ、整頓される。
「自動配送ロボットポート」は、自動配送ロボットが宅配に対応する荷物受け取りポートだ。宅配用のデリバリーロボットやカーゴが運んできた荷物を、自動で受け取り・収納する。
なお、デリバリーロボットが普及するまでは、従来通り配達員から届けられた荷物を受け取り・収納する「複数個受け取り可能な宅配ボックス」として利用することが想定されている。
届いた荷物は、ポートが備えるエレベーターを用いて、自動で室内に引き込まれる。ロボット床下収納と連携すると、届いた荷物を自動で床下に保管するため、1日に複数の荷物が届いても、ボックスが満杯で受け取れなくなる問題を防ぐことができる。
ロボットやポートに入る荷物サイズは、2リットルペットボトル6本が入った箱が2箱搭載されることを想定しており、主な食品や日用品などをカバーしているとのことだ。
「ドローンポートエレベーター」は、ドローンによる空からの宅配に対応する荷物用エレベーターだ。
ドローンが運んできた荷物を、受け取りやすい位置まで自動で移動させる。ロボット床下収納と組み合わせると、自動配送ロボットポートと同様に、複数の荷物受け取りや、床下への自動収納が可能になる。
また、ドローンポートは、ドローンと住宅の荷物受け渡し方法にかかわらず、受け取り口や床下に荷物を運べるよう、エレベーターの準備を行うとしている。
そのために、開口部の仕様を合わせるなど、ドローンポートエレベーターの実装に必要な要件の定義を進めていく計画だ。
これらの住宅デバイスを実装するためには、住宅側にも受け入れ準備が必要だ。
例えば、基礎の高さを上げる、必要な場所に必要なサイズの窓を設けるなど、住宅標準仕様にかかわる部分は、建築が終わったあとに変更できない場合や、変更できても費用が大きくなる場合がある。
そこで住宅デバイス共創機構は、ガイドラインを策定し、ガイドラインに沿っているかの確認と認定を行うとしている。
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