大和ハウス工業株式会社は、建設業界における人手不足の解消へ向け、「現場の無人化・省人化」をキーワードに、ロボットやAIを活用した施工現場の効率化や、建設プロセスのデジタル化推進による生産性の向上を推進する建設DXプロジェクト「デジタルコンストラクション」プロジェクトを、2019年より開始している。
そうした中、本日、株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は、大和ハウス工業のDXパートナーとして「デジタルコンストラクション」プロジェクトをサポートするとし、このパートナーシップの最初の取り組みとして、建設工事の現場確認をリモートで実施する遠隔臨場システム「デジコンBOX」の共同開発および、全施工現場への本格導入を開始することを発表した。
「デジコンBOX」は、建設現場のデータをネットワークに送信するための通信機器(ゲートウェイ)が収納されており、各施工現場に設置して使用される。また、360度全方位で撮影可能な魚眼カメラや光学36倍ズームカメラが接続されており、複数の施工現場の映像データはリアルタイムで「統合ビデオ管理システム」により監視・管理することができる。
サイズは厚さ16.5cm、約30cm四方で、防水・防塵に対応。デジコンカメラのほかに、ビーコン(電波受発信器)や環境センサ(温度、気圧、紫外線、CO2、騒音など)を接続し、データを取得・記録したり、業務と連動したりすることも可能だ。
統合ビデオ管理システムでは、画面操作の統一化、データの集約化などにより管理負荷を軽減する。例えば、施工現場の安全確認や、部材の設置状況などを遠隔で管理することで、施工状況を確認することができる。
「デジコンBOX」から収集されたデータは、全国12ヵ所にある複数の施工現場映像や、作業員のデータを一元管理し、モニターを通じて遠隔管理するシステム「スマートコントロールセンター」においても、遠隔でモニタリングすることが可能だ。(トップ画参照)
IIJと大和ハウス工業は今後、IoTセンサやネットワーク機器を設計段階から建物に組み込むことによる安全性向上などの顧客体験提供を目指すとしている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。