建設現場では申請に関わる書類が多く、工事関係者は大量に紙を持ち歩き、それを管理する内装監理業務では大量の紙を整理している。
内装監理とは、事業主(デベロッパー)の代行業務として、ゼネコンやテナント関係者の間に入り、商業施設の計画からオープンまで、テナント出店者の設計および施工を総合的に監理し、商業施設の開業を目指すためのコーディネート業務のことを言う。
これらが非効率の原因となり、現場作業員に負担がかかり、紙書類の申請から管理まで一連の運用に労力と時間を費やしていた。

そうした中、株式会社スペースは、建設現場の内装監理業務の効率化を図る、情報一元管理システム「内装監理システム」を開発した。
「内装監理システム」は、建設現場における作業届や搬入届など、これまで紙で行われてきた各種申請をデジタル化するものだ。
専用URLに登録することでシステムを利用できる仕組みで、現場作業員はスマートデバイスから作業申請が可能。申請内容はクラウド上で一元的に管理され、状況をリアルタイムに確認することができる。

また、システム登録者にメッセージおよびファイルの共有ができる「お知らせ機能」を搭載しており、現場全体への連絡事項を確認することが可能だ。

なお、「内装監理システム」を2022年11月8日に開業する「三井ショッピングセンター ららぽーと堺」にて、三井不動産株式会社より業務委託を受けている内装監理業務の中で運用した結果、内装監理業務の作業届および搬入届、書類整理に要する時間が従来と比べ約7割削減でき、またペーパーレス化が約9割進んだという結果が出ている。
スペースは今後も、商業施設を中心とした他20件の建設現場で運用した上で、機能の改良と充実化を図るとしている。そして2023年以降に製品化し、デベロッパー企業を中心とした関連会社へのサービス提供を目指しているという。
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