高品質なコンクリート構造物を構築するには、コンクリート全体を、バイブレータで定めた時間締固めることが求められる。
しかし、従来の締固めの管理は、バイブレータの挿入時に、作業員と施工管理者が充填状況を目視でコンクリート表面から判断するなど、人間の感覚に頼った定性的なものであった。
そうした中、三井住友建設株式会社は、コンクリート打設時に、AR技術を活用して締固め作業の定量的な管理を行う「ARコンクリート締固め管理システム」を開発し、実現場で試験導入して有効性の確認を行った結果、実用化に目処をつけたことを発表した。
「ARコンクリート締固め管理システム」は、打設したコンクリートの締固め範囲と時間を、iPadの画面上に見える化するもので、締固め作業の定量的な管理が可能となる。
ネットワークを介して、同時に複数のiPadで同じ締固め状況をリアルタイムで管理できるため、複数台で広範囲の締固め管理を行うことができる。
また、システムに3Dモデリング技術を活用することで、鉛直方向の情報の表現(色違い)ができ、垂直方向の打ち重ねにおける締固め管理も可能だ。
今後は、このシステムをより現場のニーズに沿った仕様になるよう開発を進めていくとしている。
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