NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、RTK測位技術を活用した高精度位置情報測位サービス「Mobile GNSS」の提供を、建設現場などに向けて2023年10月18日より開始する。
「Mobile GNSS」では、アンテナ・バッテリー・LTEモジュールを内蔵し、マイクロテクノロジー株式会社との技術協力により小型化・軽量化したGNSS受信端末「MTRTK3」(トップ画)を採用している。ヘルメットなどへの装着が可能で、現場のモニタリングや安全管理といった用途で活用される。
また、衛星測位システム(GNSS)から取得した位置情報をベースに、地上に敷設されている基準局からの補正情報を加えることで、位置情報の精度を上げる技術であるRTK測位により、誤差数cm以内の測位が可能で、建設現場内におけるヒト・モノ・機械などの正確な位置を可視化することができる。

なお、誤差数cm以内の条件は、オープンスカイ環境において、RTK時に基線長10km以内の基準点からの補正情報を利用した場合となっている。利用環境によっては測位精度が変動する可能性がある。
サービス内容は、「MTRTK3」と通信サービス、GNSS位置補正情報サービスをパッケージにして提供される。

「MTRTK3」には、u-blox Holding AG製のZED-F9Pモジュールが搭載されており、通信サービス、GNSS位置補正情報サービスには、NTT Comの「IoT Connect Mobile TypeS」のeSIM、株式会社NTTドコモの「docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス」が使用されている。
これにより、従来のGNSS受信端末使用開始時と比べ設定工数を削減でき、すぐに利用開始することが可能だ。
今後は、GNSSで取得した位置情報を、作業員の位置情報の可視化だけでなく、危険エリアへの侵入を検知する安全管理支援サービスなどに活用することを検討する。さらに、「MTRTK3」を屋内測位技術と連携させ、屋内外でのシームレスな測位実現を目指すとしている。
また、建設業界だけではなく、インフラ点検業務、農業におけるトラクターの自動操舵への活用、車両の正確な位置把握など、他業界に対しても事業展開していく計画だ。
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