株式会社三菱地所設計は、同社のデザインスタジオおよび木質建築ラボにて、建築や家具のデザインから施工までに至る、木質3Dプリントを用いた生産システム「Regenerative Wood(リジェネラティブ・ウッド)」構築した。
「Regenerative Wood」は、3Dプリンタで建築部材を出力する際に材料となる成形用の樹脂素材である「フィラメント」に、木の製材加工時に生じる木粉を用いることで、廃棄物を再生可能な素材とする、資源循環の試みだ。
木粉は、あらゆる木材加工の工程で廃材として生じるものだ。これを活用することで、プロジェクト現場付近の木を用いて原料を輸送する際に生じるCO2排出を抑制したり、3Dプリント時に出力部材の小材化を図ることで一般の物流に載せ、人の手で組み立てられるようにしたりするなど、生産フロー全体での環境配慮を図る計画だ。
なお、「Regenerative Wood」の考え方と技術を実証するプロトタイプとして、木質3Dプリント建築物「TSUGINOTE TEA HOUSE」と、このシステムで製作したカウンター・パーテション「Regenerative Wood #1」を、同社の本店 総合受付に展示している。

「Regenerative Wood #1」のフィラメントの製造にあたっては、三菱地所グループであるMEC Industry株式会社より木粉の提供を受けた。

これらは、小規模な軽量パーツに分割・輸送し、少人数で組み立てられることから、稼働中の当社総合受付にて社員4名の手作業で、約2時間程度で施工したのだという。
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