近年、IoTはさまざまな用途での活用の推進に伴い、IoT機器のデータ送信に最適な低消費電力・低コストの無線通信への需要が高まっている。携帯電話事業者が提供するモバイルネットワークに加え、LPWAと呼ばれる無線通信方式が拡大し、近年複数の規格が登場している。この中で、Sigfox(※1)ネットワーク(以下、Sigfox)とLoRaWAN(※2)ネットワーク(以下、LoRaWAN)が主要な規格となっており、各々の特長を持っている。
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、IoTプラットフォーム「Things Cloud」においてSigfoxとの接続機能を提供開始した。これにより、既存のLoRaWANと共に、複数のLPWAが選択可能な「マルチLPWA」に対応し、利用用途やニーズに応じたネットワーク接続を実現する。
また、利用者はIoTの利用用途やデータ容量、通信頻度などの要件に応じて、最適なネットワークを自由に選択できるようになる。Things Cloudでは、異なるネットワーク経由で接続されたIoT機器を一元的に管理することが可能で、利用者の効率的な運用を実現する。
なお、LoRaWAN、Sigfoxの各接続機能の利用料金は、初期費用は無料、月額利用料は8,800円(税抜)である。
※1 フランスのSigfox S.A.が提供しているIoT用のLPWA通信規格。2009年よりフランスで導入が始まり、ヨーロッパを中心に現在60カ国で展開されている。日本では京セラコミュニケーションシステム株式会社がSigfoxネットワークを独占展開している。
※2 標準化団体LoRa Allianceにより公開されているIoT用のLPWA通信規格。利用者自身が設置した基地局による特定エリアでの少量データの双方向通信が強み。
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