昨今、ビジネスや生活をより便利にするものとして、IoTが家電から工業機械まで様々な場面で活用されはじめている。総務省の調査では、2017年時点で約275億のIoTデバイスが世界中で稼働しており、2020年には400億を超えると予測されている。こうしたIoT普及の一方で、IoTデバイスはサイバー攻撃の標的となりやすい状況だ。そのため、総務省と経済産業省は注意喚起と対策強化を促すIoTセキュリティガイドラインを2016年に策定した。
IoTセキュリティ対応の緊急性が高まる一方で、IoTセキュリティに関する情報やツールをまとめて取り扱っている専門のサービスは少なく、IoTに携わる開発者は、自社のシステムに最適なIoTセキュリティソリューションを容易に見つけることができない現状だ。また、最適なIoTセキュリティソリューションが見つかっても、それを用いた開発やPoC、本番環境への反映までには多くのリソースと時間を要することが課題となっている。
こうしたIoTに携わる開発者が抱える課題を解決するべく、GMOインターネットグループのGMOクラウド株式会社の連結会社で、電子認証サービスを展開するGMOグローバルサイン株式会社は、米国法人GMO GlobalSign, Inc.で、IoTデバイスにおけるセキュリティ強化のためのサポートプログラム「IoT Developer Program」をグローバルで提供開始した。
同プログラムには、GMOグローバルサインの製品やサービスを用いてIoTデバイスのセキュリティを高める際に必要な資料、無料の電子証明書、専門家によるサポートなど、開発者が必要とするツールや情報が集約されている。これにより、セキュリティが担保されたIoTデバイスを、より効率的かつ迅速に製品化させることが可能になる。同プログラムの特徴は以下の通り。
- IoT製品のPoCの実施から完成までに必要な全ての資料(システム連携ガイド、テストツール、製品仕様書、サンプルコード、RESTful API仕様書、およびその他のIoTデバイスID関連の情報)の提供。
- プロジェクトごとに設けられたエクストラネット(※)を介して、プロジェクトの機密性を保ったままプロジェクトを進めることが可能。
- 開発中のIoTデバイスのセキュリティを検証するにあたり、GMO Global Sign, Inc.のアカウントを作成し、有効な電子証明書を入手可能。
- 有効なテスト用電子証明書(x.509テスト版)の提供により、開発者は安全なデバイスID連携のPoCを無料で実現することが可能。
- 具体的な質問がある場合には、GMO Global Sign, Inc.でのIoTチームと安全な通信で連絡が可能となり、デバイスIDを配布するまでに必要なサポートを受けることが可能。
※ 複数の異なる企業間やグループ内で相互にネットワークを接続し、情報のやり取りを可能にした環境。
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