業務用ラズパイ周辺機器の製造・販売を手がけるメカトラックス株式会社は、同社ラズベリーパイ(以下、ラズパイ)用4G(LTE)通信モジュール「4GPi」、同電源管理/死活監視モジュール「slee-Pi3」他を防塵防水ケースに格納したIoTゲートウェイ「Pi-protect」の販売を開始した。主な特長は以下の通り。
- ラズパイ搭載の4G(LTE)IoTゲートウェイ製品、標準OS(RaspberryPi OS)にて稼働
- 4G(LTE)通信や電源管理等機能の中核部材に、メカトラックスのラズパイ向けモジュールを採用
- ラズパイやその他電子回路基板の防水、防塵性を担保しつつ、外部電源やセンサ等との接続が可能
- 大容量の電源、バックアップキャパシタで意図しない電源断時でもシャットダウン処理可能(SDカード保護)
4G(LTE)回線を備え、CPUボードにラズパイを採用した防塵防水IoTゲートウェイである。標準的なラズパイ(RaspberryPi 3B)を搭載しており、開発したソフトウエアの移植やIoTの現場で頻発する追加開発や機能拡張も容易だ。同様の理由からOSもラズベリーパイの標準OSであるRaspberryPi OSにて稼働する。
中核部材として、メカトラックスの「4GPi(ラズパイ用4G通信モジュール)」「slee-Pi3(ラズパイ用電源管理/死活監視モジュール)」を搭載している。
4GPiは、ラズパイ専用に開発された4G(LTE)通信モジュールである。ラズパイを携帯電話網経由で高速かつ安定してインターネット接続でき、ハードウエア開発の経験が少ないソフトウエア技術者でも容易にIoT機器等の開発が可能となる。また電源構成などラズベリーパイの稼働安定性にも配慮しており、PoCやプロトタイピングだけでなく製品組込み等の様々なビジネス用途で活用されている。
slee-Pi3は、ラズパイ専用に開発された電源管理・死活監視モジュールである。ボタン電池バックアップのRTC(RealTime Clock、リアルタイムクロック)を搭載、DC 6~24Vの電源に対応し、ラズパイの安定稼働に加え、間欠(タイマー)動作や死活監視が可能だ。これら機能はLinux上で動作するメカトラックス提供の専用ツールで設定が可能だという。
IoTの現場では事前に稼働環境要件が定まらない場面も頻発する。Pi-protectでは、メカトラックスでのラズパイ組込機器製造にて採用実績を持つFiBoxの防水ポリカーボネート(PC)筐体を採用、防水電源コネクタやケーブルグランド等とあわせて様々な現場に対応できる耐候性と防水・防塵機能を確保している。
また、筐体サイズは機能拡張基板の追加(スタック)やセンサーケーブルの取り回しなどにも配慮されたサイズ(180mm☓180mm☓102mm)にしており、ラズパイ等LEDの視認や小型液晶パネル等を内蔵しての情報表示も容易な透明蓋モデルも用意されている。なお、内部が見えない不透明の蓋、高さが低い蓋(75mm)も選択可能だ。
通常のラズパイはSDカードで動作するため、突然の電源断や周辺機器との併用による電源電圧降下等によってSDカードが破損することがある。Pi-protectは、slee-Pi3と連動して動作するバックアップキャパシタを搭載しており、通常稼働時は電源から自動的に充電され、意図しない電源断を検知した際には1分間程度電源を供給し安全なシャットダウン処理等を実現する。また、電源復旧時もslee-Pi3と連動して、ラズパイ本体の自動起動を実現する。
なお、同製品の販売価格は90,000円(税抜)である。
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