昨今、IoTデバイスの増加にともない、運用管理コストの増加が課題となっている。特に、多拠点に展開したデバイス群の設定変更には、一台ずつ異なる設定ファイル(コンフィグファイル)を生成し、設置場所で組み込む作業が必要なため、コスト増を招いている。
そうした中、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は本日、IoTデバイスの導入・運用を支援するサービス「IoT Connect Gateway」(以下、ICGW)を機能強化し、2022年9月5日より提供開始することを発表した。
今回の機能強化では、「コンフィグマネージャー機能」と「ストレージ機能」を新たに提供する。
「コンフィグマネージャー機能」では、現地でデバイス毎に行っていた設定変更をログインすることなく一括でまとめて行うことができる。ストレージ機能では、データを保管するクラウドストレージのコスト低減が可能だ。
今後は、製造業、建設業、IoTサービス提供事業者など、多拠点でのIoT運用管理に課題を持つユーザ向けに、運用者が遠隔からログインし、より複雑なメンテナンス作業を行える「リモートアクセス機能」を、2022年度中に提供予定だ。
新機能の特長
コンフィグマネージャー機能
設定変更コスト削減
各IoTデバイスが搭載するSIMの情報にひもづけて、デバイスごとにコンフィグファイルを生成し、遠隔からの更新が可能。従来のように1台ずつ個別にファイルを生成したうえ設置場所で作業する必要がなくなり、設定変更にかかる運用コストを削減することができる。
「ゼロタッチプロビジョニング」
コンフィグファイルをIoTデバイスの出荷時には搭載せず、ICGWへの接続時にSIM情報をもとにダウンロードする「ゼロタッチプロビジョニング」が可能。デバイスに1台ずつログインし、個別に設定してから出荷する作業が不要となり、IoTシステム導入時・拡張時のコスト削減を実現する。
管理対象となるIoTデバイスの拡大
IoTデバイスに管理用のエージェントを搭載する必要がなくなるため、処理能力やメモリー容量が限られたデバイスにも適用可能。
ストレージ機能
クラウドストレージ上のデータ保管コストを削減
ストレージ機能との連携及び、Amazon S3と互換性をもつ、より安価なクラウドストレージサービス「Wasabi」の保管も可能。映像など大容量データの保管コスト削減を行うことができる。
また、IoTデバイスからICGWにデータを送ることで、設定条件(SIMの属性情報、ユーザが設定するオプションデータ、格納先ストレージの階層、タイムスタンプなど)にもとづくデータの格納先を、ICGWのポータルで設定・変更することも可能だ。
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