コーセーと東工大、高速プロジェクションマッピング技術と色補正技術を活用して実際の顔でメイクを体験できるシステムを開発

株式会社コーセーと東京工業大学 渡辺義浩研究室(以下、東京工業大学)は、東京工業大学の高速プロジェクションマッピング技術と、コーセーが開発した、肌の反射特性から適切な色を投影できる色補正技術を組み合わせることで、実際の顔で体験できるリアルなメイクシミュレーションシステムを開発した。

既存のメイク選択を補助するツールとしてはスマートフォンなどのデジタル機器で動作するメイクシミュレーターが広く知られているが、同研究ではより実際の顔を使ったよりリアルなメイク体験を生み出せないかという着想から、プロジェクションマッピング技術に着目した。目や口といった表情による動きが大きい部分への投影に対応できる高速投影技術と色補正技術を組み合わせることで、動きのある顔上でも実際に化粧をしているような自然な仕上がりを実現できる没入感のあるメイクシミュレーターの開発に成功した。

今回、東京工業大学の高速追従の技術をメイクでの応用に最適化すべく、共同研究により顔の表情を高速に認識する技術と、表情に応じたメイク映像を瞬時に生成するグラフィックス技術の改良を行った。高速な映像投影を実現すべく、1秒に1000回の映像を更新できる特殊なプロジェクターを採用することで、顔の動きに追従する自然なメイク投影を実現した。また、追従性を高めたことでメイクがずれて目に強い光が入ることがなくなり、まぶしさを感じることなくメイクを楽しむことができるようになったという。

人の肌には赤~オレンジ色の光を反射しやすく、青~紫色の光を吸収しやすいという反射特性があるため、プロジェクターからメイクの測色値をそのまま投影しても実際のメイクと色がずれてしまうという課題があった。そこで、プロジェクターの光学的な特性を精緻に計測し、投影した色とそれが肌で反射して実際に目に見える色の関係を解析することで、独自の色補正式を構築した。これにより、補正なしの場合と比較して実際のメイクの印象と近づけることができた。

なお、同システムは2022年8月17日からコンセプトストア「Maison KOSÉ銀座」にてビューティアトラクションとして展開している、動きのある顔上で自然なメイクを短時間でいくつも試すことのできるメイクシミュレーター「COLOR MACHINE」に応用されている。

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