独立行政法人 製品評価技術基盤機構(以下、NITE)が事務局を務める「スマート保安プロモーション委員会」は、エネサーブ株式会社の「高圧絶縁状況の常時監視(高圧受変電設備)(技術区分:IoTセンサ)」について、特別高圧受変電設備に続き、新たに高圧受変電設備を対象とした従来の電気保安技術を代替するスマート保安技術として承認した。
「高圧絶縁状況の常時監視システム」の技術は、現在の定期的な停電下での一斉点検に替えて、各種センサ類を用いて設備の状態を常時監視するものだ。

監視はエネサーブ株式会社の監視センターにて24時間365日行われる。異常時にはユーザへの連絡、専門技術員を現場に派遣できる体制になっている。
超音波センサや温度センサ(トップ画)、熱画像診断のほか、漏洩電流方向判別センサ(Z-IV)と零相変流器(ZCT)の組み合わせにより、絶縁状態の常時監視に加え、高圧受変電設備で必要とされる地絡事故時の方向性判別(構内と構外事故の判定)が可能になる。

「スマート保安プロモーション委員会」では、「高圧絶縁状況の常時監視システム」の妥当性評価を行い、現状の保安レベルと比較して、同等以上の安全性が確保されること、並びに経済性が高いことを認めた。
これにより、事業者は、通常1年に1回の頻度で求められていた停電を伴う年次点検を、3年に1回に軽減することが可能となる。(他の2年は無停電年次点検の実施)。
なお、全国の工場など多くの施設で利用されている高圧受変電設備に向けて開発された今回の技術は、「スマート保安技術カタログ(電気保安)第6版」に掲載され、2023年3月17日よりNITEのホームページで公開されている。
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