株式会社アットマークテクノは、Armadilloシリーズ向けに、デバイス運用管理クラウドサービス「Armadillo Twin」を開発し、2024年2月にサービス開始予定であることを発表した。
Armadilloは、小型で省電力のCPU ボードおよびIoTゲートウェイを中核とする組み込みプラットフォームだ。
産業用途向けに長期に安定運用できるハードウェア設計がなされており、2021年にはIoT機器に特化したLinuxベースのコンテナ型OS「Armadillo Base OS(以下、ABOS)」がリリースされている。
今回発表された「Armadillo Twin」は、設置されたArmadilloをクラウド上でまとめて管理するサービスだ。デバイスの運用管理に必要な遠隔監視、遠隔操作、ソフトウェアアップデート機能を提供する。
遠隔監視では、登録されたデバイスの死活監視をするほか、CPUの使用率や温度、メモリの使用量、モバイル回線の電波状況、ストレージの空き容量や寿命の監視も可能だ。
アラートメール機能によりシステムの異常を検知し、遠隔操作機能で対処することができる。
また、デバイス本体に搭載されているセキュアエレメントを使った個体認証により、不正なデバイスを登録することはできない仕様となっている。
遠隔操作では、デバイス上で任意のコマンドを実行できることが特長だ。遠隔操作で一般的によく使われるSSH(Secure Shell)のように、固定グローバルIPアドレスを必要としない。
このため、通信回線の契約を安くできるだけでなく、インターネット上からのサイバー攻撃のリスクを抑制する効果も期待できる。
また、登録されているデバイスにはラベル名を付けたり、グループ化することができ、グループに対する一括実行や時刻を指定するスケジュール実行の機能も備えている。
リモートアップデート機能(OTA)では、遠隔からデバイスのソフトウェアのアップデートをすることが可能。長期にセキュリティ性の高いシステムを保ちながら、新たな機能を提供することができる。
また、「Armadillo Twin」は、デバイスに搭載されているABOSと連携し、不正なソフトウェアへのアップデートを行わせない署名検証機能や、突然の電源断や通信回線の障害によってアップデートが失敗した際に、自動で元の状態に戻るロールバック機能を標準で備えている。
価格は、1契約当たり月額税抜き10,000円、デバイス1台あたり月額税抜き300円で、1台から利用することができる。
なお、2023年10月25日~27日に幕張メッセにて開催される「Japan IT Week 秋(IoTソリューション展)」の、アットマークテクノブースにて、「Armadillo Twin」のデモンストレーションを展示する予定だ。
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