Laboro.AI、気象庁気象研究所「AIを用いたリアルタイム防災フィールド構築」の研究開発を開始

竜巻等の突風に代表される局地的・突発的に発生する顕著現象は、そのサイズが小さく、また急速に発達することから、発生を捉えることは難しいとされている。

こうした中、株式会社Laboro.AIは、気象庁 気象研究所が実施する「AI技術を活用した気象レーダーによる顕著現象の検出と情報処理の高度化に関する研究開発」の研究開発委託先として採択されたことを発表した。

今回Laboro.AIが採択された研究開発は、内閣府が推進するプログラムの一部であり、AI技術を活用した気象レーダーにより、顕著現象の検出と情報処理の高度化に関する研究開発に取り組むものだ。

具体的には、3つの研究開発に取り組む。

Laboro.AI、気象庁気象研究所「AIを用いたリアルタイム防災フィールド構築」の研究開発を開始
3つの研究開発の概要

一つ目が、複数の異なる深層学習モデルを活用した、竜巻渦を探知する技術の高度化だ。

気象研究所では、過去の気象レーダーデータから竜巻のパターンを抽出し、深層学習モデルを用いて竜巻を自動検出・追跡するための技術開発を進めている。

しかし、複雑かつ特殊な条件下では精度の高い検出が困難であるため、今回の研究開発では、現在気象研究所で採用されている深層学習モデルに加えて、複数の深層学習モデルを開発・比較評価することを通して、竜巻の探知技術の高度化を目指す。

二つ目が、深層学習による気象レーダーデータの品質管理モデルの開発だ。

竜巻の予測に利用されるレーダーデータには、エイリアシング(折り返し雑音)等が原因となって、実際の風速と情報取得されるセンサ値との間に乖離が生まれる場合があり、その結果、実際の気象状態に反して疑似的に竜巻があるように見えてしまうノイズが発生することがある。

そこで、深層学習による品質管理モデルを開発・評価することを通して、竜巻の探知に利用するレーダーデータの高品質化を目指す。

三つ目が、荒天に関する口語表現の収集と、初期AIモデルの試作だ。竜巻等の顕著現象が発生した際のSNS情報等の将来活用を目指し、AIモデルの試作開発に取り組む。

2023年度は、荒天に関連する口語表現を識別・抽出するAIモデルの開発を行い、荒天に関する情報の収集・充実化を目指す。

なお、この研究開発においては、Laboro.AIが開発・公開した、約2,000時間の音声データから構成される音声コーパス「LaboroTVSpeech」を使用して開発に取り組む。

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