株式会社ユリ電気商会は、新型のAI搭載小型コンピュータ製品「Kaki Pi(カキパイ)」を開発し、2024年4月末に発売、量産を開始する予定であることを発表した。
「Kaki Pi」は、ルネサスの最新AI-MPU「RZ/V2H」を搭載し、新開発の「DRP-AI3」によりAI処理と低消費電力性能を実現している。
これにより、AMR(Autonomous Mobile Robot)やHSR(Human Support Robot)などのロボット制御における搭載コンピュータの能力不足や、計算コスト増大といった問題を解決することを目的としている。
また、多くのSBC(Single Board Computer)用途で使用される標準的な形状を採用しているため、既存のAMRやHSR、IoTで使われているSBCを大幅に変更することなく置き換え、機能や性能の向上が可能だ。
一般的な拡張端子であるGPIOについては、業界で最も使われている端子配列とし、USBコネクタ、Ethernetなどに加え、ロボット向けにCANの端子も設けられている。これにより、アクチュエータ等の外部機器を直接制御することも可能だ。
さらに、映像入力端子にはMIPI-CSIを4系統装備しているほか、映像出力端子にはMIPI-DSIを背面に装備。Ethernetは10/100/1000 Base-Tのほか、PoE対応用の電源入力端子も設けている。
加えて、SDカード端子も背面に装備しており、SDカードによるブートやデータロガーなどの運用をすることができる。
他にも、PCIeのエンドポイントとして利用できる端子を装備しており、産業用PC(IPC)への組み込みやオフロード処理ユニットなどの活用も可能だ。電源はDCジャックを採用しており、汎用のACアダプターや盤内の電源装置からの給電も容易となっている。
利用シーンとしては、小型自律型ロボットやドローン、CCTVや生産設備のビジョンセンサ、ホビーロボットや学術研究などが挙げられている。
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