セイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)は、6軸センサを搭載した慣性計測ユニット(Inertial Measurement Unit:以下、IMU)の新ラインアップとして、低ノイズのプレミアムモデル「M-G370PDT」を開発し、2024年2月より量産を開始した。
エプソンのIMU製品は、2011年の初発売以来、精密農業や小型人工衛星、カメラジンバル、アンテナの制振制御などのアプリケーションで採用されている。
近年では、空中や人工衛星での映像撮影や測量など利活用分野が広がり、より正確な位置・姿勢制御のニーズが増大しているため、姿勢制御において重要とされる精度、特にノイズ性能への要求が高まっているのだという。
今回発表された「M-G370PDT」は、従来製品特徴を引き継ぐことで、低ノイズ、高精度計測を実現しながら、サイズが1インチサイズなのが特徴だ。
具体的には、従来製品「M-G370PDS」で実現した短期安定度を示す角度ランダムウォーク*0.03°/√hを維持しているため、耐ノイズ性が高く、機器やシステムに発生するわずかな姿勢変化をより正確に検知することが可能だ。
また、「M-G370PDG」で実現した、加速度センサの検出範囲±8G/16Gの切り替え機能と、ジャイロセンサのすべての検出範囲において、ノンリニアリティ特性0.05%を搭載している。これにより、ゆっくりした動作から速い動作まで、さまざまな動作を高精度に計測することが可能となった。
「M-G370PDT」のアプリケーション例としては、民生・産業部品を活用する小型人工衛星やカメラジンバル、アンテナなどの制振制御、無人機(産業ドローン・地上車・海底探査)などが挙げられている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。