ルネサス、スマートメータ向け低消費電力マイコン「RA2A2」を発売

ルネサス エレクトロニクス株式会社は、同社が提供する32ビットマイコン「RAファミリ」を拡充し、Armの「Cortex-M23」や周辺機能を搭載した「RA2A2」を発売し、量産を開始した。

新製品「RA2A2」は、アナログ信号をデジタル信号に変換する24ビットΔΣ(デルタシグマ)A/Dコンバータを搭載しているため、高精度のアナログセンシングが求められる様々なアプリケーションに活用することができる。

また、二つの独立したメモリ領域(バンク)を持っている「デュアルバンク機能」および、最新のファームウェアに切り替える「バンクスワップ機能」を備えたコードフラッシュメモリも搭載しており、機器出荷後も無線によるOTA(Over the Air)が可能だ。

さらに、LCDディスプレイ付き機器の開発に向けて、LCDコントローラも搭載している。

加えて「RA2A2」は、100µA/MHzのアクティブモードや、0.40µAのソフトウェアスタンバイモードなど、複数の電力モードを有している。

また、リアルタイムクロック(RTC)は、他の電源ブロックと完全に分離された独立電源を採用しているため、電源をシャットダウンしても超低消費電力でクロックをカウントし続けることが可能だ。

これにより、バッテリで長期間駆動できるようになるため、動作寿命が要求されるアプリケーションにも使用できる。

さらに、AES暗号ハードウェアアクセラレータ、高精度(±1.0%)高速オンチップオシレータ、温度センサを搭載しており、1.6V~5.5Vの電圧範囲で動作する。

「RA2A2」の利用シーンとしては、特に非侵入型負荷モニタリング(Non-Intrusive Load Management:NILM)技術搭載の次世代スマートメータが想定されている。

NILM技術は、総消費電力から個々の電気機器の詳細な電力消費情報を推定するAI分析技術だ。「RA2A2」は、8KHzおよぼ4KHzハイブリッドサンプリング機能を搭載することで、総負荷の電流と電圧、高調波の測定を容易に実現することが可能で、NILM技術の活用に貢献する。

なお「RA2A2」は、クラウドのソリューションを構築するためのリファレンスソフトウェアなどを提供するルネサスの「Flexible Software Package(FSP)」を利用できるほか、「RA2A2」と製品ポートフォリオのデバイスを組み合わせて「3相スマート電力メータ」などのウィニング・コンビネーションを提供している。

ルネサスのウィニング・コンビネーションは、ルネサス製品を最適に組み合わせてエンジニアによる設計検証を行っているため、ユーザの設計のリスクを低減しているのだという。

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