近年、気候変動の影響等により、降雹による災害が増加傾向・社会課題化している。
一方、降雹被害の軽減には降雹を予測し、事前避難や被害回避策を講じる必要があるが、降雹をもたらす積乱雲は短時間で発達することが多く、精緻な予測が困難であった。
そこであいおいニッセイ同和損害保険株式会社と株式会社エムティーアイは、降雹の事前検知に関する共同研究を2022年より開始し、2023年には、共同開発した降雹予測ロジックをもとにした実証実験により、精微な降雹予測を可能とする降雹予測アルゴリズムを構築した。
そして両社はこれらの共同研究・実証実験の結果を踏まえ、2024年6月より降雹アラートサービスの無償提供を行うことを発表した。
このサービスは、あいおいニッセイ同和損保が無償で提供している、自然災害発生時における被災建物棟数を市区町村ごとに予測し、リアルタイムで地図上に表示する「cmap」アプリ上で利用できるものだ。
「cmap」では、降雹・ゲリラ豪雨が予想される地域において、当該地域を地点登録している利用者を対象に、最大30分前にアラートをプッシュ通知する。
また、降雹・ゲリラ豪雨の発生が予測されるエリアを、「cmap」アプリの地図上で可視化する。
両社は、「cmap」に搭載されている「地域のリスク」へ投稿された情報を活用し、災害の発生状況を分析することで、予測精度の向上を図るとしている。
今後は、「あいおいニッセイ同和損保アプリ」との連携による保険契約者向けの被害軽減等の新たな保険・サービスを開発・提供や、被害軽減・BCPを目的としたソリューションサービスの開発・提供、管理車両の最適な退避策の検討などを行なっていく計画だ。
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