株式会社博報堂DYホールディングスの研究開発部門であるマーケティング・テクノロジー・センター(以下、MTC)は、2023年より本格化した量子ゲート型コンピュータの活用に向けた長期的な取り組みの第2弾を開始した。
今回の取り組みは、第1弾に引き続きblueqat株式会社と協⼒し、量子ゲート型コンピュータに直接応用が可能なテンソルネットワークを活用することで、3D表現モデルであるNeRFモデルの圧縮を実証、3D再構成技術における画像生成の効率化を可能にした。
具体的には、テンソルネットワークを活用することで、3D表現モデルであるNeural Radiance Field(NeRF)モデルの圧縮を実証し、3D再構成技術における画像生成の効率化を可能にした。
NeRFモデルは、限られた数の画像から自由視点画像を生成することができる3D再構成技術だ。またテンソルネットワークは、量子多体系のシミュレーションに用いられる技術で、高次元空間から特徴を効果的に抽出する能力を持っている。
この技術をNeRFモデルに適用することで、レンダリング品質を維持しながらモデルサイズを効率的に削減できることが実証された。
今回の実証は、画像レンダリングの効率化に対するテンソルネットワークの応用可能性を示すものだ。また、テンソルネットワークは量子回路と相性が良いことが知られており、将来的に量子ゲート型コンピュータが完成した際には、直接的に同技術を応用することが可能だとしている。
今後は、さらなる圧縮の可能性を探究し、他の3D表現手法も含めた様々なモデルアーキテクチャへの適用を目指す計画だ。
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