東北電力株式会社とTOPPANエッジ株式会社は、特殊インキを用いて電気回路を印刷する技術「印刷配線」と、自動認識技術「RFID」を組み合わせた液漏れ検知システムを開発し、東北電力の火力発電所において実証実験を進めてきた。
そして今回、同システムの開発と実証が終了し、2024年5月30日より企業・団体向けに販売を開始したことを発表した。
このシステムは、電気回路が特殊インクで印刷されたテープ状の検知部と、RFID技術を組み合わせたシステム構成で、RFIDリーダの電波により通電する。
検知部の電気回路は油や水、薬品などが付着すると通電状況が変化する特性があり、その変化を検知部に接続されたRFIDタグが感知し、RFIDリーダを通じてRFIDタグの情報を取得することで、液漏れの有無が確認できる仕組みだ。
テープ状の検知部は、「油漏れ用」と「水・薬品漏れ用」の2種類があり、テープ状の検知部とRFIDタグを組み合わせることで、目視が困難な箇所の点検が可能となる。
また、従来の目視確認では、配管を覆う外装板から液体が染み出た状況でなければ発見が困難であったが、システムの検知部はテープ状であるため、配管を覆う外装板の内側にも設置することができるため、液漏れの早期発見が可能だ。
RFIDタグを活用することで、RFIDリーダからの電波で起動するため、電源ケーブルの設置や電池が不要であり、場所を選ぶことなく設置することができることに加え、バッテリー交換などのメンテナンスの負荷も軽減することができる。
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