T-SystemsとNTT Com、日本でのデータスペースのテスト環境を提供開始

ドイツテレコムのIT子会社T-SystemsとNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)の2社は協業し、日本でのデータスペースのテスト環境(以下、サンドボックス)の提供を開始する。

今回の協業で提供されるデータスペースのサンドボックスは、ソフトウェアベンダーの非営利法人のコンソーシアムEclipse財団のプロジェクトが開発したオープンソースソフトウェア「Tractus-X」と「Eclipse Dataspace Components」をベースとしている。

これらのソフトウェアは、自動車産業のデータスペース「Catena-X」など、主要なデータエコシステムで実際に使用されており、実際のデータスペースで使われているソフトウェアを用いたサンドボックスを提供する形だ。

T-Systemsは、このサンドボックス環境として「Living Lab」というプロダクト、つまり「データスペース・アズ・ア・サービス」の開発環境を提供する。

一方NTT Comは、この開発環境を日本の大学や企業などへ提供する。サンドボックス環境は、ドイツのクラウドインフラ上で運用され、NTT Comが運用する日本のクラウドインフラ上の国際的なテストベッドを通じて、日本のユーザやエンジニアがアクセスできる形で運用される。

この構成により、データスペース環境でのアプリケーションや接続サービス(イネーブルメントサービス)の開発と利用が容易になり、企業間データチェーンの技術実証実験を促進する。

なお、T-Systemsの「Living Lab」サンドボックスは、NTT Com経由で、2024年第3四半期以降にIDSA Japan Hub、東京大学、慶應義塾大学、富士通、オムロンなどの日本の大学や企業などに提供可能となり、それぞれのテストベッド、コネクター、アプリケーションサービスとの相互運用性をテストし、日本のデータスペースの開発者とユーザの数を増やすとしている。

今後T-Systems とNTT Comは、日本とドイツのデータスペース間の相互運用性を確認するための共同テストを、2024年末に計画している。日本にもう一つのサンドボックスを構築し、日本とドイツのサンドボックス環境を接続することにより、アイデンティティ、オンボーディング、データ転送、およびサービスディスカバリなどのコアフェデレーションサービスをテストする。

さらにこの取り組みでは、Gaia-Xデジタルクリアリングハウスサービスを取り入れ、欧州と日本間のトラストアンカー(データスペースにおける、参加者やデータの正当性を保証する役割を担う機能)の相互承認をテストするために、Gaia-Xと連携する。

これらの活動は、2024年10月9日に開催される、データスペース企画や開発にかかわるステークホルダが集合するイベント「Data Spaces Discovery Day Tokyo 2024」で発表予定とのことだ。

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