STマイクロエレクトロニクス、低消費電力と性能を両立したウェアラブル機器向けバイオセンサを発表

STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、スマート・ウォッチ、スポーツ・バンド、スマート・リング、スマート・グラスなどのヘルスケア・ウェアラブル機器に活用できるバイオセンサ「ST1VAFE3BX」を発表した。

同製品は、生体電位入力回路とSTのMEMS加速度センサおよび機械学習コア(MLC)を集積しており、チップ内でアクティビティを検出することで、消費電力を抑えつつ高い性能を提供する。

シリコン内に集積された高精度センサ入力回路は、心拍変動や認知機能、精神状態の検知といった機能を果たす。

また、「ST1VAFE3BX」の生体検出信号回路は、ゲインとして、プログラム可能なvAFEと12bit ADCコンバータを備えている。最大出力データ・レートは3200Hzで、心臓、脳、筋肉の活動を定量化する生体電位測定に適している。電源電圧範囲は1.62V~3.6V、動作電流は50µA(Typ.)で、省電力モード時は2.2µAまで低減可能だ。

さらに、内蔵の低ノイズ加速度センサの測定範囲は、±2g~±16gで設定可能だ。加えて「ST1VAFE3BX」には、アクティビティ検出などの機能を実現する機械学習コアおよび設定可能なステート・マシンに加えて、歩数計、歩行検知、歩数カウント機能が搭載されている。

なお、STの顧客であるBM Innovations GmbH(BMI)社とPison社は、すでに「ST1VAFE3BX」を採用し、新製品の開発を推進しているとのことだ。

BM Innovations GmbH社のマネージング・ディレクターであるRichard Mayerhofer氏は、「STの新しいバイオセンサを活用することで、胸部バンドや小型パッチでの心電図分析など、アスリート向けに次世代の高精度・高性能モニタリング・システムを開発することができた。小型のセンサ単体でvAFEからのアナログ信号と加速度センサからのモーション・データを組み合わせることができるため、高精度のコンテキスト認識型データ解析が可能になる。さらに、センサ上でAIアルゴリズムを直接サポートしており、これはまさに当社が求めていたものだ。」とコメントしている。

「ST1VAFE3BX」は、現在量産中で、12リードのLGAパッケージ提供される。STのeSToreまたは販売代理店から入手可能で、単価は1000個購入時に約1.50ドルだ。また、eSToreでは無償サンプルも提供されるとのことだ。

なお、STは、11月12日~15日にドイツのミュンヘンで開催される「Electronica 2024」に出展し、STブースで「ST1VAFE3BX」のセンシング技術のデモを展示する予定だ。

無料メルマガ会員に登録しませんか?

膨大な記事を効率よくチェック!

IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。 また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。

そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。

  • DXに関する最新ニュース
  • 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
  • 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
  • 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ

など、多岐にわたるテーマが配信されております。

また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。

無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。 ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。

無料メルマガ会員登録