Nordic Semiconductorは、セルラーIoTアプリケーション開発用に設計された多用途の試作プラットフォーム「Nordic Thingy:91 X」(以下 Thingy:91 X)を発表した。
「Thingy:91 X」は、LTE-M、NB-IoT、GNSS、NR+をサポートするnRF9151 SiPを中心に構築されており、グローバルな使用に適したプラットフォームだ。
このプラットフォームは、セルラー、Wi-Fi、GNSSを含む複数の位置追跡手法を、デバイスの位置データを取得できる「nRF Cloud Location Services」と組み合わせて利用できるため、特に資産追跡アプリケーションに適している。
また、環境条件やモーションを監視する包括的センサアレイも備えているほか、Qwiic、STEMMA QT、Groveシステムと互換性のあるデバッグボードコネクタと拡張ボードコネクタを備えている。
ユーザ入力はプログラム可能な2個のボタン、視覚的なフィードバックはRGB LEDで行う。
接続機能に関しては、nRF5340 SoCによるUSBインターフェイスの他、特定のユースケース向けにBluetooth Low Energyもサポートしている。
同梱されているデータ書き込み済みのOnomondoとWireless LogicのSIMカードをにより、箱から出してすぐに、IoT向けに最適化されたクラウドサービス「nRF Cloud」に接続して活用することが可能だ。「nRF Cloud」は、「nRF Cloud Location Services」をサポートしており、効率的な位置情報計算を提供する。
このファームウェアは、「Thingy:91 X」から「nRF Cloud」へのセキュアなデータ転送を容易にし、「nRF Cloud」では、ユーザフレンドリーなインターフェイスでデータにアクセスできる。
加えて、開発者へ向け、Zephyr RTOS、各種サンプル、ネットワーキング プロトコル、ライブラリ、ハードウェア ドライバ等、セルラーIoTアプリケーションの開発に必要な要素が含まれている「nRF Connect SDK」を提供する。
なお、「nRF Connect SDK」を使用して開発された「Thingy:91 X」のファームウェアはオープンソースであり、特定のニーズに合わせてカスタマイズできる。
電源はnPM6001とnPM1300 PMICで、nPM1300はバッテリーの充電と残量表示機能も提供する。内蔵の1350 mAh Li-Poバッテリーは長時間のフィールドテストをサポートする。
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