ルネサス エレクトロニクス株式会社は、超低消費電力、高度なセキュリティ機能、セグメントLCDサポートを備えた14種類の新しいデバイスを含む「RA4L1マイクロコントローラ(MCU)」グループを発表した。
今回発表された新しいMCUは、セキュリティを強化するTrustZoneをサポートする80MHz Arm Cortex M33プロセッサをベースにしているほか、ルネサスのフレキシブル ソフトウェア パッケージ(以下、FSP)によってサポートされているのが特徴だ。
FSPは、ルネサスのMCU向けの開発サポートツールだ。アプリケーション開発に必要な複数のRTOSやBSP、周辺ドライバ、ミドルウェア、コネクティビティ、ネットワーク、TrustZoneサポート、AI、モータ制御、クラウドソリューションを構築するためのリファレンスソフトウェアなどのインフラストラクチャソフトウェアを提供する。
これにより、ユーザは独自のレガシーコードと選択したRTOSをFSPに統合できるため、柔軟なアプリケーション開発ができる。
加えて、FSPにより、RA6またはRA2シリーズデバイス間での既存のIPの移行が容易になる。
また、「RA4L1 MCU」は、独自の低電力テクノロジを採用しており、80MHzでアクティブモード168µA/MHz、SRAMをすべて保持した状態でスタンバイ電流1.70 µAを実現している。
利用用途としては、水道メータ、スマートロック、IoTセンサなどが挙げられている。
また、3.64×4.28mmのウェハーレベル チップスケールパッケージ(WLCSP)などの小型なパッケージで提供されており、ポータブルプリンタ、デジタルカメラ、スマートラベルなどの製品のニーズに対応する。
ルネサスの組み込みプロセッシングマーケティング部門の副社長であるダリル・クー氏は、「静電容量式タッチを必要とするさまざまな低消費電力アプリケーションに対応するルネサスのRA2L1グループMCUと同じ低消費電力技術に基づいて構築されたRA4L1グループは、超低消費電力と優れたCPUパフォーマンス、セグメントLCDサポート、高度なセキュリティの独自の組み合わせを必要とするお客様への当社の回答です。」と述べている。
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