オンセミは、長距離測定と高速移動物体の3Dイメージングを実行する、リアルタイム間接Time-of-Flight(iToF)センサであるHyperlux IDファミリーを発表した。
Hyperlux IDファミリーは、オンセミの独自のグローバルシャッターピクセル・アーキテクチャーとオンボードストレージを使用することにより、シーン全体をキャプチャーすると同時に、深度測定をリアルタイムで処理できる。
グローバルシャッター・アーキテクチャーとiToF技術を組み合わせることで、ToF技術が1つまたは複数のVCSEL(垂直共振器面発光レーザー)から放射された反射光の位相シフトを測定することで深度を検出する。
そして、独自のピクセルアーキテクチャーにより、センサはキャプチャした位相信号を内部のインピクセルメモリにストアし、4つの位相情報取得に掛かる時間を削減することで、シーン全体を瞬時にキャプチャーして深度測定の精度を向上させることができる。
さらに、グローバルシャッター技術により、すべてのセンサピクセルをVCSELに整列させるため、他の光源からの周囲の赤外線ノイズを減少させる。
こうしたオンボード深度処理の統合により、高価な外部メモリや高性能プロセッサがなくても、リアルタイムの結果を取得できるのだという。
このアプローチは、標準的なiToFセンサの4倍以上となる最大30メートルの深度センシングを可能にする。
また、すべての機能が小型のフォームファクターに収納されているのが特徴だ。
さらに、モノクロ画像と深度情報を同時に生成可能で、これら2つの出力を組み合わせることで、視覚データと深度データに別々のセンサを用意する必要なくなる。
これにより、設計を簡素化できるほか、深度センシングや動的シーン条件下での動作、高速移動物体のキャプチャーを可能にする。
利用シーンとしては、製造システムでのエラーやダウンタイムの低減や、プロセスを最適化して運用コストを削減するのに役立つほか、商用アプリケーションにおける顔認識、ジェスチャー検出、3Dビデオ会議の機能を強化することができるとのことだ。
なお、Hyperlux IDファミリーには、1.2MPグローバルシャッター3.5μm BSIピクセルセンサが含まれている。
AF0130モデルは、統合を簡素化し、システムコストを低減するオンボード処理機能も備えている。また、独自の深度アルゴリズムの統合をした場合にも、AF0131ではこれが可能になっているとのことだ。
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