モースマイクロは、欧州および中東地域において、IoT向けに設計された新しいWi-Fi HaLow SoCである「MM8102」の提供を開始した。
「MM8102」は、同社が提供するWi-Fi HaLow対応SoC「MM8108」の低消費電力版だ。256QAM変調で1MHzと2MHzの帯域幅を提供し、LoRaWANネットワークの速度を上回る最大8.7Mbpsのスループットを実現する。
また、サブGHz帯のISMバンドを利用することで、従来の2.4GHz、5GHz、6GHzのWi-Fiネットワークより広い到達範囲と高い信号透過性を実現する。
なお「MM8102」は、欧州および世界の規制要件を満たしており、欧州・中東・アフリカ(以下、EMEA)市場向けに最適化されているとのことだ。
具体的には、1MHzと2MHzの帯域幅、16dBmのEIRPをサポートし、デューティサイクル制限をサポートすることで、EUの無線規制へ順守する。デューティサイクル10%時のアクセスポイントの平均スループットは最大867kbpsで、デューティサイクル2.8%時のIoTステーションの平均スループットは最大243kBpsだ。
また、256-QAM変調をサポートし、EMEA地域の無線通信規制に適応する2MHz帯域幅で8.7Mbpsのバーストスループットを提供する。
モースマイクロのCEO兼共同創業者のマイケル・デニル氏は、「MM8102は、強力で長距離かつ低消費電力の接続性を提供しつつ、欧州の法規制への完全な準拠を保証する。IoTの量産展開に向けてWi-Fi HaLowの潜在能力を最大限に引き出すことで、開発者は複雑な環境でも活躍できる、よりスマートで効率的なデバイスを容易に開発できるようになる。」とコメントしている。
ユースケースとしては、スマートシティ、産業用IoT、スマートメータ、POS、物流、大規模なセンサーネットワークなどが挙げられている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。