STマイクロ、エッジAI搭載の低消費電力産業用加速度センサ「IIS2DULPX」を発表

STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、機械学習、省電力化、そして過酷な環境下での高温動作の機能を備えた産業用MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加速度センサ「IIS2DULPX」を発表した。

「IIS2DULPX」は、加速度を検知し、センサ自体に搭載されているAIによりデータ分析を行う、低消費電力かつ高温環境でも動作する、産業用途に特化した高性能なMEMS加速度センサーだ。

「IIS2DULPX」の最大の特徴は、ホストプロセッサの負荷を軽減する内蔵の機械学習コアだ。

これにより、センサ内部でリアルタイムに動きのパターンを認識し、落下、振動、傾斜といった特定のイベントを検出することが可能だ。

また、消費電力を最適化する自動自己構成機能を備えており、アプリケーションの要件に応じてセンサの動作モードを自動的に調整する。

この結果、バッテリー駆動のIoTデバイスにおいても、長期間にわたるメンテナンスフリーでの運用が期待できる。

STマイクロエレクトロニクスのMEMSサブグループ マーケティング・ディレクターであるTarik Souibes氏は、「IIS2DULPXは、エッジ処理、超低消費電力、広い動作温度範囲という独自の組み合わせにより、次世代の産業用スマートセンサを実現する。内蔵されたインテリジェンス機能はリアルタイムでのコンテキスト適応を可能にし、最適な決定論的アルゴリズムやAI手法の実装を支援する」と述べている。

利用用途としては、輸送中の資産や商品の状態監視や、故障の予兆検知や予防保全、ウェアラブルデバイスへの搭載、半導体製造装置などの精密機器の振動監視などが挙げられている。

なお、すでにフィンランドのTreon社が、「IIS2DULPX」を搭載した長寿命のワイヤレス状態監視システム「Treon Industrial Node X」を開発してリリースしている。

TreonのCEOであるJoni Korppi氏は、「当社が加速度センサにIIS2DULPXを採用した理由は、その卓越した超低消費電力性能にある。組み込まれているインテリジェンス機能により、システム全体の消費電力が非常に低く抑えられるため、必要とするバッテリー寿命を達成できる。さらに、10年間の長期製造保証プログラムの対象であるため、当社の製品ライフサイクル要件を完全に満たしている」とコメントしている。

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