産業用コンピュータのアドバンテックは、株式会社島根富士通における製造工程を見える化するための実証実験において、アドバンテック製IoTゲートウェイ「UTX-3115」が採用されたことを発表した。
採用のポイントは、大量のセンサー情報、動画や静止画などの画像解析には、高い処理性能が必要になるが、アドバンテックのUTX-3115はIntel(R) Atom(TM) E3826プロセッサを採用しており、負荷を気にせず使用できたこと。また、将来的にこれらのソリューションを国内外に展開していくに当たり、ワールドワイドに拠点を持つアドバンテック製品の供給性・サポート体制に強みがあった点も、採用のポイントだという。
アドバンテックのIoTゲートウェイ「UTX-3115」は以下の2つの工程において採用されている。
リペアライン上の見える化
島根富士通では、リペアライン上をリアルタイムに見える化することで、作業の優先順位をより適切に判断できるようにしたいと考えていた。そこで、修理対象製品にビーコンセンサーを貼り付け、位置・滞留時間・出荷期限の情報を、「UTX-3115」でリアルタイムに収集し、富士通のIoTデータ活用基盤サービス「FUJITSU Cloud Service IoT Platform」に送り、見える化のシステムを形成した。この情報が作業者全員に共有されることで、効率的な作業が行われるようになり、修理にかかるリードタイムおよび出荷遅延時の追加トラック手配にかかるコストの削減につなげている。
機能試験工程の見える化
製造ライン上の機能試験工程においても、試験をパスできなかった不具合原因の特定・再発防止策を講じるための仕組みづくりに取り組んでいる。ここでは、工程を動画や静止画で撮影したものを、「UTX-3115」に集約し、画像解析処理を行うことで見える化を進めている。この情報をリアルタイムに分析することで、効率的なエラーの発生原因を作業工程にフィードバックし、傾向分析を行えるようになっている。将来的には不具合の誤検知を減らし、余分な修理対象製品の発生の削減につなげる予定だという。
【関連リンク】
・アドバンテック(Advantech)
・島根富士通(Shimane Fujitsu)
・UTX-3115
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