京セラ株式会社のグループ会社である京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、京セラ)は、本日2月27日からIoTネットワーク「SIGFOX(シグフォックス)」のサービス提供を開始した。
SIGFOXは、フランスのSIGFOX S.A.が提供する低価格・低消費電力・長距離伝送を特長とするグローバルIoTネットワーク。LPWAを代表するネットワークとして欧米を中心に31か国で展開されており、日本国内においては、京セラが独占展開を行う。
さまざまな環境下で多数のデバイス接続が必要なIoT向けの通信において、データ量が非常に少ないセンサなどの用途では、既存のネットワークでは通信料金が高い、また通信のための消費電力が大きく商用電源がない所では使えないなどの点が、本格展開を進めるにあたって課題となっている。京セラは低価格・低消費電力のIoT向け通信サービスを提供することで、通信料金と電源の課題を解決する。
本日2月27日から東京都内でサービス提供を開始し、以下の通りサービスエリアを拡大していく。
2017年3月末まで:東京23区、川崎市、横浜市、大阪市
2018年3月末まで:政令指定都市を含む主要36都市
2020年3月末まで:全国
同サービスの提供にあたりデバイスメーカー・IoTサービスプロバイダなど各分野の企業約70社とパートナーシップを結んでいる。また今回のサービス提供にあたりパートナーから以下のサービスが提供されるという。
- スマートパーキング/オプテックス株式会社
・東京都内で管理・運営されているコインパーキング向け車両検知システム
・駐車場に設置した車両検知センサとSIGFOX通信を連動させ、クラウド経由で車両の駐車状況(満空)が確認できる仕組みを構築
・駐車場の地中にループコイルセンサを埋設工事することなしに最小限の投資で車両管理が可能
- 温度監視/アイ・サイナップ株式会社
・株式会社ストロベリーコーンズが運営する宅配ピザ「ナポリの窯」の冷蔵庫、冷凍庫および作業空間の温度監視
・より細かく温度監視を行うことで、ピザ生地や材料の品質を保持
・15分毎に各冷蔵庫の温度をクラウドに送信し、専用アプリで監視
- 各種厨房機器の状態監視/旭光電機株式会社(実験中)
・飲食店内の厨房機器の状態監視
・厨房機器の温度変化や電動モーターの振動などを遠隔監視することで、保守・メンテナンスの効率化を図る
・電力量、庫内重量、備品使用量、温度データを1日2回程度送信/電池は数年間の稼動を想定
・SIGFOXを活用することでイニシャルコスト、ランニングコストを削減
次のようなシーンでも導入検討が進んでいる。
- 社会インフラ
-水道の使用量の検針、漏水検知
-ガスの使用量の検針 - 設備
-モーター設備の稼働回数通知
-販売機の補充通知
-AEDボックスの状態通知 - 環境
-気象観測(気温・降水量・風向など)
-河川の水位測定 - 物流(アセット)
-コンテナ・パレット・シャーシの位置情報管理
-レンタル品・リース品・高額品などの盗難/紛失時の追跡 - 暮らし
-健康管理(バイタルデータの活用など)
-高齢者の転倒検知
-高齢者・子ども・ペットの見守り - 農業
-農機の稼動管理
-ビニールハウスの温湿度監視
-土壌状態の監視
【関連リンク】
・京セラ(KYOCERA)
・京セラコミュニケーションシステム(KCCS)
・シグフォックス(SIGFOX)
・オプテックス(OPTEX)
・アイ・サイナップ(i-Cynap)
・旭光電機(Kyokko)
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