三井化学株式会社は、日本電気株式会社(以下、NEC)とアビームコンサルティング株式会社協力のもと、企業変革(CX:Corporate Transformation)実現に向けたDX人材育成プランを策定し、それに基づいた三井化学独自の化学業界に特化した研修コンテンツを作成した。
DX人材育成プランでは、全社員のデジタルリテラシー向上のため、レベル0から3の4段階のDX人材レベルを定義し、レベル毎に習得すべきスキルに基づくプランとなっている。
レベル0は2021年度に役員を含む10,000人の受講が完了、2022年度は営業部門やマーケティング部門などに所属する約1000人がレベル1の研修を受講し、データ分析に関する基本的な知識などを習得する。また、レベル1の教育を受講した社員の中から、レベル2、3へと進む人材を選出し、専門人材として自らデータを活用し課題解決に導くデータサイエンティストの社内育成を目指す。
一方の研修コンテンツレベル0及びレベル1では、役員及びバックオフィスメンバーを含む多数の従業員を対象に、幅広いデータアナリティクススキルの定着を目的としている。そのため、一般的なデータサイエンティスト育成用の研修コンテンツではなく、化学業界の特性や三井化学の業務を想定した独自の教材を作成し、修了後の認定試験を設けることで、スキルの定着化を促進する。
なお、教材の作成にあたり、業務部門が最低限の機械学習の知識で実践的に分析を行うことを目標として、NECの「DX人材育成サービス」のコンセプト及びアビームコンサルティングの「ABeam DX Framework」を一部活用した。
また、レベル1研修では、三井化学の業務を想定したユースケースに基づき、データ分析を自動で行う「dotData」を活用したコンテンツを盛り込むことで、ロールプレイングを通じた分析演習による実践的な機械学習スキルの習得を目指す。レベル2研修ではDX推進に必要なデジタル人材育成を支援する「NECアカデミー for DX」の一部活用を予定している。
今後三井化学は、2025年度までに専門人材165名の社内育成を目指すとしている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。