三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表

物流業界ではEC市場が拡大する一方、長時間労働や深刻な労働力不足が課題となっており、2024年にはトラックドライバーの時間外労働の上限規制が適用されるため、限られた人的リソースによる効率的なオペレーション構築や、従業員の負担軽減のための取り組み等、早急な対応が求められている。

三井不動産株式会社は、ロジスティクス事業における新規開発物件を公表、今後の事業計画を策定した。
三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表

「イノベーション推進室」を新設し、DX活用による労働力不足等物流業界の課題解決に貢献

三井不動産では、これまでもDXを活用した物流事業のイノベーションを推進しており、物流DXの最先端機器体感ショールーム「MFLP ICT LABO」の開設や、物流総合コンサルティング会社「MFロジソリューションズ」の設立など、様々な取り組みを行ってきた。今般、DXによる省力化・機械化ニーズに特化した専門部署として「イノベーション推進室」を新設し、顧客の課題解決や物流戦略策定のサポートに注力する。

三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表
MFLP ICT LABO2.0
また、物流コンサルティングプラットフォーム「MFLP &LOGI Solution」の提供を開始した。同サービスでは、まず顧客の課題を洗い出し、次に約50社のサポート企業と連携し、各社の最先端技術を結びつけることで、最適なソリューションを提案する。
三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表
さらに、2022年11月に三井ショッピングパーク公式通販サイト「&mall」の物流拠点として、先端技術を活用したDX施策、従業員満足度(ES)向上施策を推進するとともに、同社事業において自ら商業施設やECサイトにてオムニチャネルを提供してきたノウハウを活かした「EC特化型物流センター」を「MFLP船橋Ⅲ」内に開設した。今後、他のEC事業者に対して同拠点の共同利用を提案することも予定しているとのこと。
三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表
そして「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」では、広大な敷地を活かしたドローン飛行用のフィールドと、倉庫の一部スペースをドローン事業者等への賃貸用R&D区画として整備し、ドローンによるラストワンマイル配送や災害時の支援物資搬送等実証実験の場を提供し、物流におけるドローンの実用化を目指す。
三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表
「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」 賃貸用R&D区画 イメージ

サステナビリティへの取り組み

多様な人々が共に働ける環境を目指し、保育施設や、礼拝室、多国語サイン、ジェンダーレストイレ等を設置している。また、売店・カフェテリアスペース、ラウンジ、デッキテラス等、共用部の更なる充実や、従業員向けのポータルサイトを提供し利便性の向上を図り、従業員により快適な環境を提供することで、従業員の働きがい向上や労働環境の改善、雇用確保に寄与する。
三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表
新築物件の屋上には太陽光発電設備を最大限設置し、既存物件についても、積極的に設置を進めている。また、蓄電池を利用した自然エネルギーの更なる活用の検討も進めているとのこと。

さらに、三井不動産と三井不動産ロジスティクスパーク投資法人が保有する全施設の共用部供給電力を2023年度中に100%グリーン化(※)する予定だという。また、専有部もテナント企業へのグリーン電力の利用を促進し、要望に応じて非化石証書を提供するとしている。

そのほか三井不動産では、不動産のサステナビリティをESGに基づく5つの視点「建物の環境性能」「テナント利用者の快適性」「危機に対する対応力」「多様性・周辺環境への配慮」「ステークホルダーとの協議」から評価する「DBJ Green Building認証」、またBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)に基づき評価する、各種「ZEB認証」もしくは株式会社Arc Japanがエネルギー・水・廃棄物・交通・快適性の個別のカテゴリにおける建物性能に対して発行する「arc」を取得することで、新築・既存含めた全物件において、外部認証の取得率を100%にする方針だ。

加えて、三井不動産では防災・医療といったインフラ供給、未来を担う次世代への教育、より良い働き方の実現など、「物流+αの機能」を持つ場として物流施設を再定義し、地域社会のサステナビリティ向上に貢献する様々な取り組みを実施している。災害時には支援物資の保管・配送拠点として活用してもらい、地域住民が参加できるイベントを開催するなど、地域と連携しながら、単なる流通拠点に留まらない街を豊かにする場としての物流施設を実現する。
三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表

国内で新たに6物件の開発を決定

国内新規6物件の開発決定により、三井不動産のロジスティクス事業として開発する施設は、竣工稼働施設が国内43物件・海外1物件・延床面積約370万m2に、開発中施設の国内15物件・海外3物件を合わせて計62物件、総延床面積は約530万m2になる。2012年4月にロジスティクス事業を開始してからの累計総投資額は約8,500億円となり、2023年度中には1兆円に達する見込みとしている。

  1. 「三井不動産ロジスティクスパーク船橋南海神」 千葉県船橋市 2027年1月竣工予定
  2. 「三井不動産ロジスティクスパーク入間Ⅰ」 埼玉県入間市 2025年7月竣工予定
  3. 「三井不動産ロジスティクスパーク入間Ⅱ」 埼玉県入間市 2026年6月竣工予定
  4. 「三井不動産ロジスティクスパークつくばみらい」 茨城県つくばみらい市 2025年2月竣工予定
  5. 「三井不動産ロジスティクスパーク尼崎Ⅰ」 兵庫県尼崎市 2025年5月竣工予定
  6. 「三井不動産インダストリアルパーク海老名」 神奈川県海老名市 2026年6月竣工予定
三井不動産、ロジスティクス事業における新規開発物件およびDX活用で物流課題解決を支援する「イノベーション推進室」を発表
「MFLP入間Ⅰ」 外観イメージパース
※ グリーン化:太陽光発電自家利用と非化石証書等を利用して使用電力を実質的に再生可能エネルギーとすること。

無料メルマガ会員に登録しませんか?

膨大な記事を効率よくチェック!

IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。 また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。

そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。

  • DXに関する最新ニュース
  • 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
  • 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
  • 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ

など、多岐にわたるテーマが配信されております。

また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。

無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。 ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。

無料メルマガ会員登録