JA全農・クボタ・BASF、営農支援システム連携の実証試験を実施

全国農業協同組合連合会(以下、JA全農)、株式会社クボタ、BASF デジタルファーミングとBASFジャパン株式会社(総称して以下、BASF)は、JA全農とBASFが国内において開発・推進する栽培管理支援システム「xarvio FIELD MANAGER(以下、ザルビオ フィールドマネージャー)」と、クボタが開発・推進する営農・サービス支援システム「KSAS(クボタスマートアグリシステム)」のシステム連携の実証試験を開始した。

この実証試験では、人工衛星センシング画像から、「ザルビオ フィールドマネージャー」が作成した可変施肥マップ(※)のデータを「KSAS」経由で取り込んだクボタ製田植機で施肥作業を行い、システム機能や操作性を確認する。

※可変施肥マップ:ほ場内での生育のばらつきを解消するため、生育が良いところと悪いところで肥料の散布量に濃淡をつけて地図上に示したもの。クボタの対応田植機はこのマップの指示通りに自動で量を調節しながら施肥することができる。

なお、「ザルビオ フィールドマネージャー」から「KSAS」へのデータ移行には、クボタが提供するデータ連携ツール「KSAS API」を使用している。

JA全農・クボタ・BASF、営農支援システム連携の実証試験を実施
「ザルビオ フィールドマネージャー」で作成した可変施肥マップ(左図)を、「KSAS」に取り込んだイメージ(右図)

「KSAS」において「ザルビオ フィールドマネージャー」の人工衛星センシング画像から作成した可変施肥マップを使用することで、可変施肥マップ作成時に参考とする作物生育状況や前年の収穫結果等のデータが揃わないほ場でも可変施肥を始めることができる。加えて、作業内容を自動で「KSAS」上の日誌に記録することも可能だ。

今後は、「KSAS API」を活用した「ザルビオ フィールドマネージャー」と「KSAS」のシステム連携機能の開発を2023年度中に行い、ユーザのほ場での可変施肥の実証試験を行うとしている。実証試験では、ユーザによる機能や操作性の評価も行われる。

連携機能の正式リリースは2024年春の予定だ。

なお4社は、実証試験の結果を踏まえ、田植機以外の可変施肥対応農機への展開も検討しているとしている。

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