フエニックス・コンタクト株式会社は、1kmまでの距離において、イーサネット通信と給電が可能な「シングルペアイーサネット対応スイッチングハブFL SWITCH 2303-8SP1」(以下、FL SWITCH 2303-8SP1)を、2023年12月4日(月)より日本国内で正式に発売する。
シングルペアイーサネット(以下、SPE)は、一組のツイストペア線だけでイーサネット通信を可能にする技術だ。
今回発表された「FL SWITCH 2303-8SP1」をを介することで、SPEポートに接続した対応機器と、SPEを含む他のイーサネットポートに接続した機器間でのイーサネット通信が可能になる。
さらに、PoDL(Power Over Data Line)機能により、SPE機器への給電も可能となる。
これにより、1km先に配置したSPE対応のインテリジェントセンサのデータを、中間処理用のサブシステムやゲートウェイなしに直接Web画面表示することができる。

なおフエニックス・コンタクトは、11月29日より東京ビッグサイトにて開催される「国際ロボット展2023」に「FL SWITCH 2303-8SP1」を初展示するとしている。
「FL SWITCH 2303-8SP1」の主な特長
1kmまでのイーサネット通信
IEEE 802.3cg規格の10BASE-T1Lに対応。従来のイーサネットの制約100mを超え、SPEケーブルにて1kmまでの10Mbpsイーサネット通信が可能になる。
1km先への給電(PoDL)で電源フリー
センサなど動作電力を必要とするPoDL機器に、SPEケーブルで電力も供給可能(IEEE 802.3cg Power Class 10/11)。センサ用の別電源やバッテリ動作を不要にし、構成や手順の簡略化が可能になる。
アナログ伝送/シリアル通信の置き換え
SPE対応計測機器は、「FL SWITCH 2303-8SP1」を介して直接データ解析用ホストとTCP/IPなどのイーサネット通信でデータ交換が可能。
RJ45ポート
8つのSPEポートに加え、10/100/1000Mbpsの通信が可能なRJ45ポートも3ポート搭載。接続されたイーサネット機器は、SPEポートに接続された機器とイーサネット通信が可能だ。
SPE専用機能
SPEポートでは、SQI(Signal Quality Indication)機能により、SPEポートの通信品質を判定することができる。また、PoDLの有効無効設定や給電の状態を確認できる。
マネージド機能
RSTP/MRPによる冗長通信機能、VLANによる仮想ネットワーク機能、ポートセキュリティ機能、QoS機能、SNMPによる診断機能、Web画面による設定/診断など、FL SWITCH 2000シリーズと共通のマネージドスイッチの設定診断機能が使用できる。
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