小田急電鉄、現場の担当者がアプリをローコード製品で内製開発しDXを推進

Claris International Inc.は、小田急電鉄株式会社が導入したローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」および iPhone・iPad を活用したビジネス成功事例ビデオを発表した。

今回、小田急電鉄は、リスキリングによる人材育成を行い、運転士や車両の整備士など、現場を熟知する担当者自らが内製開発で業務アプリケーションを作成した。

これまでの小田急電鉄では、業務システムの開発を外部ベンダーに発注しており、鉄道事業の現場を熟知していない外部ベンダーと開発を進めるためには、細かい要件定義やリリースまでの時間、改修のたびの時間や追加コストなどがかかり、システム改善のボトルネックとなってた。

そこで小田急電鉄は、コストを抑えながらも現場に必要なシステムを社内で構築できる、ノーコード・ローコード開発による内製化ツールの検討を始め、「Claris FileMaker」を鉄道部門の統一ツールとして採用した形だ。

同社は、2022年度から内製開発をスタートさせ、「Claris FileMaker」導入から2年で、「安全コミュニケーションシステム」や「列車運転情報確認ツール」など、10以上のシステムを稼働させた。

そして、システム稼働後も現場ユーザからのフィードバックを反映しながら機能を改善しているのだという。

これにより、DXに対する社内風土の変化、またコスト面や業務効率性の面でも導入効果が出ているとしている。

小田急電鉄の交通企画部 DX 推進プロジェクトマネジャーである遠藤直人氏は、「内製化によって開発者本人だけでなく会社全体のデジタルリテラシーが向上し、社員のDXへの関心が高まっている。コストや業務効率といった数字に表れる部分だけでなく会社の文化に変化を与えていることが内製化の大きな成果だ。」と述べている。

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