IoTテクノロジーによるデジタル化の進展には、通信インフラが不可欠だ。
しかし、遠隔地では新設コストなどの理由から地上の通信インフラが整備されていないことも多く、災害時においては、地上の通信インフラがダメージを受け機能しない可能性もある。
このことから、地上の通信インフラに依存しない衛星などを利用した非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:以下、NTN)が注目されている。
こうした中、株式会社村田製作所は、NTNとセルラーLPWAの両方で、NTNプロバイダーのSkylo Technologies, Inc.の認証を取得した通信モジュール「Type 1SC-NTN」を、2025年4月より量産開始する予定であることを発表した。
この製品は、5Gシステムの性能向上や新しいユースケースのサポートを目的とした一連の技術仕様と機能強化を含む「3GPP Rel-17」のNTN規格を採用しており、Skylo TechnologiesのNTNサービスと組み合わせることで、広い通信範囲をカバーする。
また、小型なため、実装面積が限られているウェアラブル機器やトラッキング機器などのアプリケーションにも適している。
さらに、認証取得済みのため、「Type 1SC-NTN」を搭載したIoT機器の認証取得にかかるコストを削減することができる。
これにより、セルラー通信の利用が難しい遠隔地・災害地での安定した通信手段の確保に活用することができる。
Skylo TechnologiesのVice President of Strategic PartnershipsであるVijay Krishnan氏は、「Type 1SCのSkylo認証の拡大は、資産追跡から農業、スマートメータ、さらには民生機器に至るまで、あらゆるものに恩恵をもたらす。また、シームレスでアクセスしやすく、手頃な価格の衛星接続をあらゆる場所に導入するというSkylo Technologiesの継続的な取り組みを示すものでもある。」と述べている。
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