株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と河村電器産業株式会社は、生成AI用のGPU搭載サーバを収容できるモジュール型エッジデータセンターを共同開発した。
このモジュール型エッジデータセンターは、モジュール筐体に、19インチサーバラック1架とサーバ冷却装置、UPS(無停電電源装置)、物理セキュリティなどデータセンターに必要な機能を搭載している。
モジュール筐体は、受電設備に用いられる汎用キュービクルの函体をもとに開発されており、幅120cm、奥行200cm、高さ230cmのため、建築基準法で定められている建築物に該当せず、設置時の建築確認申請は原則必要ないとのことだ。
また、1モジュールあたり45kWの電力供給とそれに対応したサーバ冷却能力を有しており、生成AI用途のGPU搭載サーバの導入が可能だ。

さらに、複数モジュールを連結したり、受電設備やUPS等をモジュール化して組み合わせたりすることができ、需要に応じた規模のデータセンター設備に拡張することができる。
利用者やユースケースとしては、AI処理をローカルで行いたい製造業の生産現場・工場や研究・開発拠点、医療機関などでの活用や、リモート拠点でGPUクラウド事業やシステムを運用したい再エネ事業者、ローカルAIを活用したスマートビル管理、工場自動化やクラウドゲーミングなどを実現したい企業などが挙げられている。
なお、このモジュール型エッジデータセンターは、2025年3月18日~19日に開催される展示会「Data Center Japan 2025」のIIJ・河村電器産業共同ブースにおいて、試作品を展示する予定だ。あわせて、新たなエッジデータセンターのPoV(Proof of Value、価値検証)を目的に実施パートナーを募集するのだという。
今後は、実際の運用環境での性能評価と改良、最適化をおこない、2025年度下期の製品化を目指すとしている。
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