NVIDIAは本日、年次イベントCOMPUTEXにおいて、Acer、ASUS、Dell Technologies、GIGABYTE、HP、Lenovo、MSIといった台湾の主要システムメーカが、「NVIDIA DGX Spark」および「DGX Station」システムを構築・提供することを発表した。
「DGX Spark」は、NVIDIA GB10 Grace Blackwell Superchipと第5世代Tensorコアを搭載し、最大1ペタフロップスのAIコンピューティング性能と128GBの統合メモリを提供する個人用AIスーパーコンピュータだ。
作成したAIモデルは、「NVIDIA DGX Cloud」や各種アクセラレーテッドクラウド、データセンターインフラへエクスポートすることができる。
一方「DGX Station」は、要求の厳しいAIワークロード向けに設計されており、「NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Desktop Superchip」を搭載している。
最大20ペタフロップスのAIパフォーマンスと784GBの統合システムメモリを提供するほか、システムには、最大800Gb/sのネットワーク速度をサポートする「NVIDIA ConnectX-8 SuperNIC」も含まれている。
この「DGX Station」は、ローカルデータを用いた高度なAIモデルの実行や、複数ユーザ向けのオンデマンド型集中コンピューティングノードとして機能する。
また、NVIDIAのマルチインスタンスGPUにより、GPUを最大7つの独立したインスタンスに分割可能で、それぞれが専用の高帯域幅メモリ、キャッシュ、コンピューティングコアを持つ。これにより、データサイエンスやAI開発チームの個人用クラウドとしての活用が見込まれている。
そして、「DGX Spark」と「DGX Station」は、産業用AIファクトリーを支える共通のソフトウェアアーキテクチャを備えている。
どちらのシステムも、最新のNVIDIA AIソフトウェアスタックで事前構成されたNVIDIA DGXオペレーティングシステムを採用し、NVIDIA NIMマイクロサービスやNVIDIA Blueprintへのアクセスが含まれている。
これにより、開発者はPyTorch、Jupyter、Ollamaといった一般的なツールを使用し、プロトタイプ作成、ファインチューニング、推論をローカル環境で実行し、DGX Cloudやアクセラレーテッドデータセンター、クラウドインフラへシームレスに展開できる。
なお、「DGX Spark」は、2025年7月よりAcer、ASUS、Dell Technologies、GIGABYTE、HP、Lenovo、MSIおよび世界中のチャネルパートナーから提供が開始される。
「DGX Station」は、ASUS、Dell Technologies、GIGABYTE、HP、MSIから本年後半に発売される予定だ。
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