鉄塔型基地局の点検は高所作業を伴うため、技術を有した作業員の確保や作業時の徹底した安全確保を行う必要があり、点検時間及びコストの面で課題があった。
そうした中、沖縄セルラー電話株式会社とKDDIスマートドローン株式会社は、2022年8月18日~9月20日に、沖縄セルラーの鉄塔型基地局2カ所で、オートフライトを搭載したドローン「Skydio 2+」で自動撮影を行い、その撮影画像を沖縄セルラーのAI画像解析技術を活用し鉄塔型基地局の自動点検の実証を実施した。
今回の実証では、鉄塔型基地局をオートフライトソフト搭載のドローンにて、精細な画像の撮影を行った。
撮影した画像データは、AI画像解析技術を活用することにより、塗装剥がれ、サビ、腐食などの劣化個所を特定し、損傷部識別の正確性を確認した。
実証の結果、オートフライトソフト搭載のドローンを使用し、基地局全体を漏れなく写真撮影することができた。1鉄塔あたり約20分程度で撮影することができ、従来の点検手法よりも15分の1程度に時間を短縮できることが分かった。
上記の実証結果を踏まえ、従来の高所作業による外観点検の代替性の検証が完了し、今後は運用フロー等も考慮した検討を行うという。
また、鉄塔の劣化診断だけでなく、ドローンの自律飛行およびAI画像解析を組み合わせた橋梁・建物などの設備診断や、農業、観光など沖縄の基幹産業への展開を行う予定だ。
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