株式会社セキドは、東洋製罐株式会社が製造するドローン用の遠隔型スプレー缶噴射装置「SABOT-3(サボット-3)」の販売を開始した。
「SABOT-3」は、DJIの産業ドローンプラットフォーム「DJI Matrice 350」「300 RTK」の汎用ポートに取り付けることができるスプレー缶噴射装置だ。
ドローンのランディングギアに直接クランプして取り付けることができる。
クランプは、内面の滑り止めと2本のボルトによってランディングギアを締め付けて固定でき、チューブ配管や「SABOT-3」本体への配線も、ワンタッチ式の継手やコネクタの採用により、簡単に取り付け・組立が可能だ。

用途に合わせてスプレー缶を替えることで、高所や足場が必要な箇所での構造物の軽補修、点検時のマーキング、洗浄、鳥害対策、害虫駆除などの作業を実施することができる。
また、「SABOT-3」はDJIのPAYLOAD SDKによって開発されており、取り付け後は自動的に標準の飛行制御アプリのDJI Pilotに認識され、操作を開始することが可能だ。
グラフィックユーザーインターフェース(GUI)は、DJI Pilotの画面上に表示される。
狙いを定めるための到達位置予測を中心に、対象物からの距離やスプレー缶の残量、噴射モードやセーフティ状態など、操作に必要な情報で構成されており、HDカメラ映像上にオーバーレイされた状態で表示される。

噴射する際は、内容物の噴射軌道データと測距センサが取得した距離値から、液が到達する位置と飛散量を予測して画面上に表示される。予測位置を用いて狙いを定めることで、ピンポイントの噴射が可能だ。
また、機体の姿勢から受けている風向きを推定し、画面上に液のドリフト方向をドットの動きで表示するため、オペレータは噴射のタイミングや照準の調整を行うことができる。
さらに、パン・チルト方向の二軸に駆動するノズルジンバルを備えており、使用時にノズルの方向を動かす事が可能だ。高トルクのモータが採用されており、噴射反動で空転する事はない。
ジンバルには機体の傾きに対し、チルト角度を安定させるスタビライザー機能があるため、空中でも安定した噴射が可能だ。

加えて、ノズルと同軸方向を監視する高精度・ロングレンジのレーザ測距センサとオートフォーカスカメラを設置しており、対象までの距離をリアルタイムに測りつつ、カメラ映像により噴射状況を確認しながら作業することができる。
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