株式会社コアは、携帯電話圏外エリアを含む山間部の砂防ダム・架空送電線などにおいてドローンを活用する際の、目視外点検見える化ソリューション「ChronoSky Eyes」を、2023年7月末日にリリースする。
ドローンを利用した点検では、一般的に精密な写真を撮影するために、点検対象物に機体を近づけて飛行させることが望ましいとされている。
しかし、目視外では、植生や土砂崩れなどにより、地図データと実際の地形が異なる場合があり、地図データによる飛行ルート設定では、ドローンの航行に支障が出る可能性がある。
そこで「ChronoSky Eyes」は、点検前の予備飛行で撮影した写真データから、点検対象範囲の最新の3次元地図を生成する機能を有しており、事前に飛行ルートに障害物がないか、どのような撮影画像が撮れるかなどを確認した上で、最終的な点検のための飛行計画を作成することができる。
また、通常は、ドローンを導入すると写真データなど膨大なデータの管理が必要となるが、「ChronoSky Eyes」では、撮影した写真データや生成した仮想空間の点検箇所を、位置情報と時間情報に基づいて管理することが可能だ。
場所や時間に関連付けて管理することで、膨大なデータからの点検箇所の抽出や、同じ場所での経年変化の検出を実施することが可能となる。
その他の特徴としては、携帯電話圏内・圏外にかかわらず利用が可能な点だ。
通常、3次元地図作成や点検撮影では、正確な位置情報を利用した機体制御および撮影写真への位置情報の付加が必要となる。
ドローンの自動飛行は、地上への標定点設置やインターネットを利用したRTK(Real-time kinematic)測位などによって実現するが、山間部など立ち入ることが難しい・負担が大きい場所や、携帯電話が入らない場所も数多く存在する。
そこで「ChronoSky Eyes」では、日本版GPSである「みちびき」の高精度測位補強サービス「CLAS」(Centimeter Level Augmentation Service:みちびきセンチメータ級測位補強サービス)に対応しているため、山中など携帯電話圏外エリアを含むあらゆる場所(GNSS信号が受信可能な環境に限る)で利用が可能だ。
なお、2023年7月26日~28日に東京ビッグサイトで開催される「メンテナンス・レジリエンス TOKYO2023」に、「ChronoSky Eyes」のほか、点検で取得した3次元データをGISと連携させる3次元管内図、準天頂衛星みちびき対応位置管理サービスが展示される。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。