花王株式会社は、兵庫県養父市山間部において、重量運搬ドローンの自動運行技術を用いた一括輸送および、自動搬送ロボットと連携した配送無人化を狙う実証実験を2023年9月28日に実施し、一定の評価と検証結果を確認したことを発表した。
今回の実証実験は、養父市協力のもと、スーパーセンタートライアル養父店から山をひとつ隔てた、直線距離で約2㎞先の養父市立養父中学校中庭部分の区間において実施された。
重量運搬が可能なドローン技術を活用し、ドローン広域供給拠点(ドローンデポ)から山間地域や過疎地域の商店までの一括供給を行った。
その結果、推奨最大20㎏搭載可能な大型ドローンで、約15㎏の日用品を一括輸送することに成功し、山越えにおける電波の安定性と、商品を積載したドローンの飛行安定性についても一定程度確認することができた。
なお、この実証実験は、養父市のほかに3社の協力のもと実施された。
今後花王は、今回の実証実験で得られた知見や検証結果をもとに、さまざまなドローン技術の特性に合わせた実証実験を継続的に実施するとしている。
今年の11月には、岐阜県中津川市において、ドローン一機での輸送が難しい大型荷物を、複数の編隊飛行によって改善を図る実証実験を実施する予定だ。
さらに、2024年には、海上ルートを利用した長距離ドローン輸送での時間短縮と効率化に向けた実証実験も計画している。
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