「IoTシステムはまずPoC(Proof of Concept)から」はもはや常套句である。しかしながら、本番環境でもそのまま使える拡張性と柔軟性をもったPoCシステムは残念ながらほとんど存在しない。本番環境での使い方やコスト条件は各社様々である。時間とともに変わりゆく各社の要求に柔軟性と拡張性をもって対応するためにも、従来の用途特化型・垂直統合型のIoTシステムではなく、汎用性が高く各構成要素を柔軟に組み合わせることができる水平分業型のIoTシステムへのニーズが、昨今非常に高まってきている。水平分業型・ユニバーサルIoTプラットフォーム「SensorCorpus」を提供する株式会社インフォコーパス(代表取締役社長:鈴木潤一、本社:東京都目黒区、以下インフォコーパス)は、この度「SensorCorpus」の機能を大幅に拡張することを発表した。小規模から大規模まで、IoTシステムに求められる要件をフルカバーできるようにすることが狙いである。
「SensorCoprus」は、新たに次の5つの機能強化を行うことで、主にIoTの初期導入における利便性強化と、大規模導入に向けた対応力強化を図っている。
1. ダッシュボード強化
2. 大規模利用に向けた利便性強化
3. センサーデータリアルタイム加工処理(SDSP)の正式対応
4. 大規模利用に向けたセンサー管理強化
5. 運用管理強化
尚、7月2日に開催されるSensorCorpus新機能発表会において、詳しい説明がされる予定である。
多くの情報を一度に見ることができる(ダッシュボード強化)
従来のSensorCorpusでは、1画面につき1つのグラフを選択式で参照する形であったが、今回の強化で、ダッシュボードに複数のグラフやメッセージを自由に配置できるレイアウト機能が加わった。流れてくるセンサーデータを時系列や分布図、ゲージ等使い分けて配置できることに加え、ラベルや地図、動画等の外部URLをレイアウトに加えられ、表現力豊かなオリジナルダッシュボードを柔軟に作ることができるだろう。
多くのセンサー、ゲートウェイ、ユーザーを管理しやすくなる(大規模利用に向けた利便性強化)
IoTの導入が軌道に乗り、対象センサー数や閲覧者が増えてくると、その追加対応や追加作業をより効率的に行う必要性が高まる。新しいSensorCorpusでは、従来二つに分かれていた管理メニューを統合し、管理者がセンサーの追加や変更の対応をしやすくなっており、効率的に管理対応が行えるようになっている。また、利用者を複数のグループに分けて、それぞれ毎に参照情報を割り当てられるユーザーグルーピング機能が追加された。これにより、経営者、分析者、運用者等で目的毎にユーザーを管理できるようになっており活用面で柔軟性が増している。
大量多様なセンサーデータをリアルタイム加工・仮想センサー化が可能に(センサーデータリアルタイム加工処理(SDSP)の正式対応)
SensorCorpusは今回の機能強化で、流れてくる大量のセンサー情報をリアルタイムで加工処理できるセンサーデータ・ストリームプロセッシング(以下、SDSP)に正式対応した。これにより、センサーデータをリアルタイムに演算し、適切な値に変換・処理することが可能となり、「仮想センサー」を簡単に作成する事ができる。
SDSPの基本機能は以下の通りである。
センサーデータの単位変換を行ったり(例、摂氏から華氏へ)、複数種類のセンサーデータから別の指数を生成する(例:湿度、日射、温度データから熱中症対策の暑さ指数を自動生成)。
同じ種類に属する大量のセンサーデータを集約することで、平均値や閾値を自動生成し、異常検知の信頼性を向上させる。
条件分岐により、データの選別を行ったり、データ経路の変更を行う等、特定条件下での状況判断を行う。
上記1~3を組み合わせる個別アルゴリズムを実装することができる。
一度に大量のゲートウェイ、センサーの登録が可能に(大規模利用に向けたセンサー管理強化)
扱うゲートウェイやセンサーの数が増えてくると、管理画面上からの登録・変更に加え、外部で管理されているマスター情報を取り込んだり、まとめてダウンロードする機能が必要となる。新しい SensorCorpusでは、ゲートウェイやセンサーの一括アップロード及びダウンロードに対応しており、扱うセンサーが数万台に拡大しても運用対応が可能となっている。
利用状況のタイムリーな把握が可能に(運用管理強化)
また、日々IoTデータマネジメントを行っていく中で、運用に必要な情報をタイムリーに参照できるメニューが新規追加されている。最新のデータ登録日時や、毎月のデータ登録数等、利用アカウントの利用状況を参照できる。今後参照できる情報を適時拡張し、運用監視の機能も追加していく予定との事だ。
IoTプラットフォームからIoEプラットフォームへ
SensorCorpusは、業種や目的に関係なく小規模から誰でも簡単にセンサー情報を活用できるIoTプラットフォームをコンセプトとしている。この度の機能強化により、IoTの早期検証・導入だけでなく大量のセンサー情報の管理など、安心して活用できるIoTプラットフォームとして利便性向上、及び大規模IoTシステムへの対応力を大幅に強化している。IoTを導入したいがどこから手を付けていいか分からない、という方には、IoTプラットフォームの「型」に従って導入を進めることで驚くほど簡単にIoTを導入し、検証しながら大規模システムへと発展させていく事が可能になる。SensorCorpusは、今後、IoTデータのセキュリティ強化やセンサープロファイルの拡大、エッジコンピューティング連携強化、センサー以外のデータとの融合など先進機能の強化を重ね進化を継続していくとの事だ。これからもIoT市場を牽引していくことを期待したい。
尚、7月2日(月)に開催予定のSensorCorpus新機能発表会では、本記事で紹介した新機能について、デモンストレーションを交えて詳しい説明がなされる予定である。また、新たなパートナープログラム「SensorCorpus Partner Network」やパートナー企業による協業事例も同時に発表されるとのことで、SensorCorpusの先進的な機能や取り組みに興味がある方は、この新機能発表会にぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
SensorCorpus新機能発表会
日時:
2018年7月2日(月) 14:30-16:30(14:00より受付開始)
場所:
中目黒GTプラザホール 東京都目黒区上目黒2-1-3
内容:
14:30-15:00 代表取締役からの挨拶
15:00-15:50 SensorCorpus新機能のご紹介
15:50-16:00 休憩
16:00-16:30 新パートナープログラムのご案内
費用:
無料 ※懇親会に参加される場合は費用2,000円
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。